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「虹蛇と眠る女」 [映画]

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〔2015年/オーストラリア〕


オーストラリアの砂漠地帯で暮らす、
マシュー(ジョセフ・ファインズ)と、
キャサリン(ニコール・キッドマン)、
そして15歳の長女・リリーと、
小学生の長男・トミー。


彼らは、この地にやって来たばかり。
なぜなら、今まで住んでいた都会で、
リリーがある事件を起こし、
引っ越しせざるを得なくなったのだ。


そんなある日、
リリーとトミーが、
忽然と姿を消してしまうという事件が起こる。


マシューたちと警察は、
懸命に2人を探すが、
手懸りさえ得られず、
時間ばかりが過ぎてゆく。
この砂漠地帯で屋外で2・3日を過ごせば、
死に至ってしまう。


近所の人々は、
両親が子供たちを殺したのではと噂し始め、
キャサリンは次第に
精神を蝕んでゆく・・・。





「神隠し」。
日本にもこの言葉があるように、
オーストラリアのアボリジニの伝説にも、
虹の蛇が子供を飲み込むという
言い伝えがあるそうだ。


ある日、突然、
人が理由もなく消えてしまう。
日本でも、実際にそのような事件があるし、
昔はテレビでも、
行方不明になった子供を探すという
特集番組があり、
観ていて、背中がゾッとした事を思い出す。


もちろん、人がいなくなるからには、
そこに必ず理由があるはずで、
「神隠し」のような、
オカルト的な事はないと私は思うし、
この映画にしても、
「虹の蛇に飲み込まれた」というのは、
単なる伝説にすぎない。


というのも、
行方不明になったリリーは、
ニンフォマニアとしか言いようがない少女で、
それは、性に目覚めたとか、
早熟などという言葉では言い表せないほど、
性的欲求が強い。


こういう女の子って、確かにいる。
それはもう、
持って生まれた気質といった感じで、
親に叱られたからとか、
他人に蔑まされたからとかで、
どうにかなるものではない気がする。


物語が進むにつれ、
リリーの過去や、日頃の行動が分かってくる。
ここには詳しい事は書かないけれど。


理解不能な場面も多く、
「そのシーン、必要?」と思う部分も多い。
ネットでも賛否両論あるようだ。


でも、私は、この映画好きだな。
元々、「神隠し」のような事件を、
解決する物語が好きだし、
何より、雰囲気がいい。
いつもの私なら、納得がいかないであろう場面も、
なんだか許せてしまった。


評価 ★★★★☆

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