「ザ・ブリザード」 [映画]
〔2016年/アメリカ〕
1952年。
大西洋を航行中のタンカー・ペンドルトン号が、
超大型のブリザードに襲われ、
真っ二つになってしまう。
沿岸警備隊にペンドルトン号遭難の連絡が入り、
司令官のクラフ(エリック・バナ)は、
一等水兵のバーニー(クリス・パイン)ら3人に、
救出を命じる。
海に出たバーニーたちだが、
激しい暴風雨に羅針盤を失ってしまい、
自分たちのいる位置さえ分からなくなってしまう。
それでもなんとかペンドルトン号を発見、
乗組員の救出に当たる。
バーニーの救命艇は定員12名だが、
生存者は32名。
一方、バーニーの婚約者・ミリアム(ホリデー・グレインジャー)は、
バーニーの身を案じるあまり・・・。
ほぼ全編、
荒れ狂った大海原を往復する、
クリス・パインの物語。
海って、
静かな時は、ゆったりと、
心落ち着く場所だと思うんだけど、
荒れ狂うと本当に怖い。
たぶん殆どがCGだろうけど、
とてもリアルに作られている気がした。
沿岸警備隊の事はよく知らないけど、
それにしても、
救助に行く船が小さすぎやしないかという思いでいっぱい。
他の船は出払っているという設定だけど、
あんな小さな船で出掛けたら、
救助隊を救助する事態になりそうな気が。
それから、触れないわけにいかないのが、
バーニーの恋人のミリアムの事。
この女の子の描かれ方が、
かなり痛い。
実際、こんな子がいたら、
めっちゃウザいわー、と思う。
彼女は、バーニーの恋人とはいえ、
まだ知り合ったばかりで、
それほど深く心を通わせ合ってはいない。
それが、彼が嵐の中、
海へ出て行ったと知ると、
警備隊の事務所に乗り込んでいって、
司令官に食ってかかる。
なんという出過ぎたマネを。
バーニーの同僚も、
「そんな事をする(隊員の)恋人や妻はいない」と
やんわり諭すんだけど、
平気の平左。
大して知りもしない男の仕事場に来て、
わめく女ってどうなのよ、と。
まぁ、こういったパニック物は、
人間を描けないのがお約束だからいいんだけど。
評価 ★★★☆☆