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「ジキル博士とハイド氏」 [映画]

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〔1932年/アメリカ〕


慈悲深い医者・ジキル(フレドリック・マーチ)は、
人の心の2つの要素、「善」と「悪」について研究しており、
友人の医者・ランヤンと言い争う事もしばしばだ。


ジキルには、
美しい婚約者・ミュリエルがいたが、
ミュリエルの父が、
結婚を中々認めてくれず焦っていた。


ある日ジキルは、
偶然出会った水商売の女・アイヴィの治療をした際、
彼女に迫られ、
それをランヤンに見咎められる。


ジキルは、研究中の、
「全くの別人格になる薬」を自ら飲み、
ハイドと名乗り、
アイヴィの勤める酒場に赴く。


ハイドはアイヴィの部屋に行き、
彼女に激しい暴力を振い、
彼女を恐怖のどん底に陥れる・・・。





自分の発明した薬を飲み、
善良な医者から、
サディストの男に変身してしまう、
「ジキル博士とハイド氏」のお話は、
多くの方が知っている通り。


人が、「善」と「悪」の2つの心を合わせ持っているのは、
当たり前の事だけれど、
「悪」の方は、
心の奥底に仕舞い込んで、
なるべく人に見せないようにしているのが
普通であろう。


その「悪」がハイド氏に変身した途端、
表面に現れ、
全く別人になってしまうという発想が凄い。


その変化を見せるための、
特撮がすごい。
ジキル博士の時のフレドリック・マーチは、
ハンサムな紳士なのだけれど、
ハイド氏になった時の容貌は、
猿に近く、
理性や社会的常識を失った人間は、
猿に戻ってしまう、とでも言いたげだ。


特殊メイクした、
猿のような容貌も凄いけれど、
動きもまるで猿。
運動神経が敏捷になって、
彼を捕まえようとする人の手を、
すり抜けてゆく、動物的な動きが面白い。


ちょっと笑えるのは、
ハイド氏に変身すると、
歯の形まで変わってしまう所。
いや、馬鹿にしているわけではなく、
なんとなく、いいなぁ、と思って。


評価 ★★★☆☆

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