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「GONIN」 [映画]

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〔1995年/日本〕


ディスコのオーナー佐藤浩市は、
店の経営が破綻し、暴力団・大越組から多額の借金返済を迫られている。


ある夜、佐藤はバッティングセンターで、
冴えない中年男・竹中直人に絡まれる。
リストラされた事を家族に言い出せない竹中は、
そのストレスを佐藤に向けてきたのだ。


実は佐藤は、有る計画を練っていた。
それは、大越組の金庫にある大金を、
盗み出してやろうというもので、
手伝ってくれる仲間を、
秘かに物色しており、
金に困っている竹中をその一人に加える。


他に、
美貌だが、何をしでかすか分からない青年・本木雅弘、
元刑事の根津甚八、
タイ人のヒモをするチンピラ・椎名桔平の
合計5人で、ついに計画は実行される。


まんまと金を手に入れた5人だったが、
大越組が黙っているはずもなく、
すぐに5人の身元が分かってしまう・・・。





タイトルの「GONIN」って何だろう、
「誤認」かな、と思っていたけれど、
なるほど、「5人」なんだと、
観てみて分かった。


この個性豊かな5人が、
暴力団から狙われ、
それぞれが、壮絶な仕返しにあうわけだけれど、
その緊張感がたまらなくいい。


その中でも、やっぱり一番怖かったのは、
竹中直人への報復。
他の4人は、ある意味、
暴力団と近い存在というか、
内輪揉め的な感じがしなくもなく、
他人事として観ていられる。


しかし、竹中は全くの一般人。
その状況は、自分に置き換えて観るのが簡単で、
彼に、暴力団がした仕打ちは、
大変にえげつなく、辛く、
馬鹿な事をしてしまったと、
後悔してもしきれないような恐ろしさ。


何度か書いているけれど、
妄想ばかりしている私が、
よく脳内でシュミレーションする事の一つに、
「もしも1億円が入ったバッグを拾ったら」というのがある。


拾ったバッグを持って、
どうやって逃走しようかなどと、
頭の中でどんどん妄想は膨らむわけだけれど、
この映画を観て、やっぱり思う。
危険な組織とは関わらない方がいい、
お金を拾ったら、
すぐに警察に届けよう、と。
(そもそも、そんな大金落ちてないよって(笑))。


殺し屋役で出ている北野武のクールな事ったら。
やっぱり私は北野が好きだと、
あらためて再確認。


評価 ★★★★☆

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