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「アリスのままで」 [映画]

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〔2015年/アメリカ〕


今日はアリス(ジュリアン・ムーア)の
50回目の誕生日。
優しい夫・ジョン・(アレック・ボールドウィン)と
独立した3人の子供たち、
そして自身も大学で教鞭を執る、
充実した人生に満足感を覚えるアリス。


ところが、その直後から、
何かおかしな感覚に苛まれる。
講義中に単語が出てこなくなったり、
ジョギング中に、
道が分からなくなるのだ。


医師の診断を受けたアリスは、
自分が若年性アルツハイマーだと知る。
しかも、それは遺伝性のもので、
将来、子供たちも発症する確率が高いと言う。


ショックのあまり動揺し、
夫の胸で泣きじゃくるが、
そうしているうちにも、
病気は進行してゆき・・・。





こういった映画を観ると、
本当に不安になってしまう。
自分は大丈夫なのか、
今は大丈夫でも、
将来、主人公と同じ病気に罹るのではないか、と。


今、自分が感じている、
所謂、「物忘れ」というやつは、
年齢的なものなのか、
病的なものなのかも、判断がつかない。


映画の中で、
アルツハイマーを調べる為の、
簡単なテストがある。


医師が、人の名前と住所を患者に覚えさせ、
会話の最後に、それを言わせるというもの。
本当にテストを受けるのと、
映画を観ているのとでは違うけれど、
「ありゃりゃ、私ったら覚えてないわ」と、
自分で自分を笑いたくなったりもして。


ただ、アリスは、
病気になったのは不運だったとしても、
同じ病気を患う方々の中では、
恵まれている方なんだと思う。


夫のジョンは、本当に優しい。
失禁した彼女に着替えまでさせてくれる。
どんな状況になっても、声を荒げたりしない。


子供たちも知的で、母親思い。
それぞれがきちんと独立して、
親に心配をかけるような事もない。


何より、家族全体が経済的な事で
困っていない。
家族に病人が出た場合、
一番最初に頭をよぎるのは、
その問題ではないかと思うのだけれど、
それについて心配して者はいないし。


つまり、この映画は、
一人の恵まれた女性が難病になって、
家族の絆をより深めてゆく物語であって、
何かの参考になるというものではない。


いや、別にそれが悪いと言っているのではない。
アリスが置かれている恵まれた状況は、
全て彼女の努力によって得たものだもの。
基本的に私はそういう女の人を
好きって思っちゃう方だし。


評価 ★★★☆☆

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