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「レンタネコ」 [映画]

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〔2011年/日本〕


市川実日子は、
都会の日本家屋でたくさんの猫たちと暮らしている、
個性的な女性。


彼女は、今日も「レンタネコ」の商売に出掛ける。
それは自分の飼い猫を淋しい人々に貸す、というものだ。


リヤカーに猫数匹を乗せ、
河原を歩いていると、
上品な老女・草村礼子が声を掛けてきた。
夫に先立たれ、
子供たちは独立し、
たった一人で広いマンションで暮らす草村に、
猫は大変な慰めになりそうだ。


その後も、単身赴任中の光石研や、
孤独なレンタカー屋の受付嬢・山田真歩らに
猫を貸す市川。


そんなある日、
市川がいつものようにリヤカーを引いていると、
中学時代の同級生・田中圭とバッタリ会う。
彼と話すうちに、
学校に馴染めなかった過去が次第に思い出されてきて・・・。





これは、まぁ、
ある種のファンタジーと考えて良いと思う。


「レンタネコ」なんて商売が成り立つのか、
なーんて考えていたら、この映画は観られない。
この疑問は、登場人物たちも同じなようで、
出会う人出会う人が皆、
市川実日子に同じ事を聞く。


その度に彼女は、
他の仕事で大金を稼いでいるから大丈夫!と答えて、
とりあえず、観る者に余計な心配をさせないような
作りにはなっている。
(そういった事が気になってくると、
映画に集中できないものね(笑))


市川の毎日は、浮世離れしているけれど、
家の壁には、
「今年こそ結婚するぞ」とか
「焦りは禁物、顔で選ぶな」とか
「新婚旅行はハワイ」とか
なんだか俗人みたいな事が大きく書かれた紙が貼ってある。
願望は結構、現実的なのね(笑)。


市川の住んでいる家が、
平屋の古い日本家屋で、
なかなか雰囲気があって、良い。
持ち家なのか、借家なのかは分からないけど、
庭もとっても広くて、
やっぱり彼女は、
本業で金を稼いでいるのかもしれない。
(結局そこかよ(笑))


この家の隣に住む、
嫌味なおばさん役を、
なぜか女装した小林克也氏が演じている。
俳優でもなく、
それ以前に女性ですらない小林氏が、
なぜキャスティングされたのかは不明。
まぁ、彼女の存在が、
この映画の中で一番面白かったかも(笑)。


評価 ★★★☆☆

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