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「ストックホルムでワルツを」 [映画]

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〔2013年/スウェーデン〕


スウェーデンの田舎町。
電話交換手をしているモニカ(エッダ・マグナソン)の夢は
有名歌手になる事で、
夜は300キロ離れたストックホルムのクラブで
歌っている。


彼女は5歳の娘を育てるシングルマザーで、
留守の間は、同居する彼女の両親が娘の世話をしているが、
父親は、彼女が歌う事や、
子育てに対する姿勢に疑問を持ち、
衝突してばかり。


クラブでモニカの歌を聞いたアメリカ人のプロデューサーが、
ニューヨークへ招待してくれるというチャンスがやってくる。
しかし、結果は散々。
彼女の歌は酷評され、
世の中はそう甘くないと思い知らされる事となる。


その後、クラブで歌っていたモニカは、
スウェーデン語でジャズを歌ってはどうかと思い付き、
それがきっかけで、
スターへの道を歩み始める・・・。





実在するスウェーデンの歌手・モニカ・ゼタールンドの
成功物語。


私はこのモニカ・ゼタールンドさんの名前を
この映画を観るまで知らなかったので、
分かったような事は言えないのだけれど、
劇中に流れる彼女の歌がとても上手く、
心地良く聞き惚れてしまう。


ウィキペディアによると、
彼女は、北欧で絶大な人気を誇っているのだそうだ。
私がもっと音楽に詳しければ、
この方の事を知った上で、
映画が観られたのにと、ちょっと残念。


ただ逆に、知らなかったからこそ、
先入観も無く、
フィクションとして物語だけを楽しめたとも言える。


彼女が辿る人生は、
ショービズ界で成功した他の多くの女性スターたちの逸話と、
殆ど違わないように、
私には感じられた。


成功し、沢山のファンから愛されるようにはなるけれど、
私生活は男の問題が絶えず、
たった一つの愛が得られない。
不安定になり、薬を大量に飲むなど、
多くのエピソードは、
よく聞くスターのスキャンダルと何ら変わりない。


そして、いつも犠牲になるのは子供。
彼女の娘はとても可愛くて、健気で、
それだけに、大人の都合で振り回される様子が、
可哀相でたまらない。


何度も住む場所が変わり、
母親の恋人も変わり、
落ち着く場所のない5歳児ってどうなのよ、って。


それにしても、
夢を叶える系の物語が、
ショービス方面をテーマにしている事が多いって面白いなぁ。
現実の人の夢は多種多様で、
誰もがみんなスターになりたいと思っているわけじゃないのに。


まぁ、
「専業主婦になりたい」とか、
「OLになりたい」とかの夢じゃ、
映画にならないから仕方ないんだろうけどさ(笑)。


評価 ★★★☆☆

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