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「あした来る人」 [映画]

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〔1955年/日本〕


実業家・山村聰が滞在するホテルに、
「カジカ」という魚を研究をしている、
三國連太郎がやって来る。


三國は、列車の中で知り合った山村の娘・月丘夢路から、
「父なら、あなたの研究の資金を出す人を紹介してくれるかも」と
言われたのだ。


月丘と、夫・三橋達也の仲は完全に冷え切っていた。
登山に夢中の三橋は、
月丘の淋しさを慮る事はなく、
月丘もまた、三橋の気持ちを理解しようという努力ができずにいる。


山村は芦屋に家があり、
妻はそこに住んでいるが、
東京で、若い女・新珠三千代に洋品店をさせていた。
山村と新珠は、男女の関係はなく、
会えば食事をするだけの仲だった。


そんなある日、
ふとした事から、
三橋と新珠は知り合い、
愛し合うようになる・・・。





俳優陣は豪華だけれど、
今一つ、バランスが悪いといった印象。


特に三國連太郎が出てくる必要性がよく分からない。
月丘夢路と三國が出来上がってしまうのかと思ったけれど、
そのような事もなく、映画は終わった(笑)。


まぁ、どこか浮世離れしたキャラの三國だから、
人妻に手を出すような流れになれば、
それはそれで不自然だっただろうけど。
彼の頭の中は、「カジカ」の事でいっぱいで、
他の事にはまるで頓着していない。
一応、スーツは来ているけれど、
必ずチューリップハットのような物を被っている。
それはさかなクンの帽子みたいなもの?(笑)


三橋達也と新珠三千代が知り合うというのも、
偶然すぎでしょ。
愛した女が、舅の付き合っている女だったなんて確率、
どれくらいなんだろう。
しかも知り合うのは路上よ(笑)。


三橋が山で遭難したとの連絡があって、
山小屋に駆け付ける新珠さん。
その時の服装が、
カーディガンに、ブラウスに、フレアースカートに、ハイヒールときたもんだ(笑)
いくら慌てていたって、それはないだろう。


その、三橋の遭難は新聞に出るくらい、
大きな出来事だったのに、
山村さんは、人に聞くまでその事を知らないし、
月丘さんは、現地に駆け付けるわけでもないし、
さらに、無事に家に帰って来た三橋に、
何事もなかったかのように、「おかえりなさい」だと(笑)。
いくら夫婦仲が悪くても、
こちらも、それはないだろう(笑)。


山村さんが、新珠さんに洋品店をさせているのに、
男女の関係がないってのも、
私の感覚では「ない」事なんだけど、
それは時代のせいなのか、
私が俗人なだけなのか。


すみません、文句ばかり。
だって突っ込みたくてウズウズする場面が多くて(笑)。
飽きずに観られたし、つまらないわけじゃないんだけど。


評価 ★★★☆☆

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