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「グランドピアノ 狙われた黒鍵」 [映画]

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〔2013年/スペイン〕


世界的な天才ピアニスト・イライジャ・ウッドは、
久しぶりのリサイタルに緊張を隠せなかった。


今は亡き彼の恩師・パトリック・ゴーダルが作曲した、
「ラ・シンケッテ」は、超絶技巧を必要とする難曲で、
ゴダールとウッドしか弾けないと言われていたが、
5年前の演奏会で失敗して以来、
人前に立てなくなっていたのだ。


ホールは4,000人の聴衆で埋まり、
用意されているのはゴーダルの遺した
最高級のグランドピアノ。
そして二階の特別席では、
妻で人気女優のケリー・ビシェが見守り、
一階席には親友夫妻・タムシン・エガートンとアレン・リーチも
来てくれている。


演奏会が始まり、楽譜を開いたウッドは驚愕した。
なんとそこには、
「一音でも間違えたら、お前の命はない」と書かれていたのだ。
気が付くと確かに、
ライフルの照準器の赤いレーザーが
自分に当たっている。


楽譜に書かれた指示通り、
リサイタルの合間に楽屋に戻ったウッドは、
犯人からの受信器を耳に付け、
演奏会が再開した。


犯人の狙いはなんなのか・・・。





こ、これはコント!?
と言いたくなるような、凄い内容に
ひっくり返りそうになる(笑)


天才ピアニストと言われるイライジャ・ウッドが
脅迫されるという所まではいいとして、
何と彼は、
リサイタルの最中のステージ上で、
親友のタムシン・エガートンの
ケータイに電話をかけるのよ。


さらに、ピアノを弾きながらメールを!
あー、驚いた。
これぞ本当の超絶技巧(笑)。


その後、犯人が用意した受信機を耳に付け、
犯人と会話しながらリサイタルを続けるウッド。
ピアニストのリサイタルって、
もう大変な集中力が必要なのは、
「のだめカンタービレ」を観てなくたって
容易に想像できる(笑)。
誰かと会話しながらなんて、ほぼ不可能だと思うんだけれど。


犯人の目的は、
ピアノに隠されたある物を取り出すのに、
「ラ・シンケッテ」を一音も間違えずに弾かなければならない
という事らしいんだけど、
それがすんごい複雑な仕組みで、
何も物を隠すためだけに、
そんな大変なものを作るかな、って感じで(笑)。


それから、神経を逆なでされる場面。
ウッドが演奏中にエガートンのケータイに電話をしたとき、
エガートンは電源を切っておらず、
着信音が劇場中に鳴り響く。
しかも彼は、その場で会話をしようとする。


これはもう、他のお客さんの気持ちになっちゃって、
心底イライラさせられた。
だって、ね、
映画館で同じことが度々あるから・・・。
ケータイの着信音、
お喋り、
ビニールのガサガサ音
(映画を観ている間ずっと、ビニールを手で揉んでいる人がいるんです)は、
私の中の、「映画館3大勘弁して」です。


評価 ★★☆☆☆

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