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「牢獄の罠」 [映画]

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〔1954年/アメリカ〕


整形外科医・ボリス・グレガー(ハーバート・ローリンソン)は、
医師としても、人格的にも優れた人物であったが、
息子のドン(クランシー・マローン)は、
札付きの不良。
ボリスはドンを深く愛していたが、
そんな気持ちもドンには届かない。


ある日ドンは、兄貴分のビック・ブレディ(ティモシー・ファレル)と
劇場に強盗に押し入る。
金を手にし、上手くいったかに思えたが、
事務員に見つかった事から騒ぎとなり、
警備員を射殺してしまう。


逃走したドンは、
やっと自分の罪の重さに気付き、
ボリスに相談する。
ドンを思うボリスは自首を勧める。


一方、自宅に逃げ帰ったビックは、
ドンの父が整形外科医だった事を思い出し、
自分を整形させ、
別人に成りすまし逃亡するという計画を思い付く・・・。





史上最悪の映画監督と言われるエド・ウッド。
もちろんそれは、
蔑称では決してないのは、
映画好きなら、誰でも知っている事だろうけれど。


私は監督の映画は2本しかみていないので、
知ったような事は言えないのだけれど、
よく知られている「死霊の盆踊り」などは、
もう馬鹿馬鹿しさいっぱいで、
1人で観るのは勿体ない(笑)。
あのような内容を思い立つ事に、
逆に凄さを感じた一人(笑)。


監督自身も、ちょっと変わった方だったようで、
そのあたりは、
ジョニー・デップが主演した、
「エド・ウッド」に詳しい。


で、この映画。
ウッド監督にしては、とってもまとも(笑)。
きっちりとしたストーリーがあって、
すんごく面白い。
この先どうなるの?とワクワクできたりもする。


途中で破綻するかな、と思いながら観ていたけれど、
最後まで悪くない。
オチは想像がつくけれども、
古い映画なら、こんなものだろう。


ジャケットでも分かるけれど、
整形手術を受け、
包帯でグルグル巻きにされた悪党・ビックの顔は、
一体どうなっているのか、
ハサミを入れるシーンで待ちきれなくて、
「早く見せてー」という気持ちになる(笑)。


しっかし、面白いもので、
内容があまりにも真っ当すぎて、
ウッド監督のファンは、
監督らしくない作品だと、
あまり評判は良くないようだ(笑)。


真っ当な作品が怒られるって一体・・・って感じだけど、
ウッド監督に期待されるものが、
どんな種類のものかは想像がつく(笑)。


でも私はとっても好き。
元々、起承転結のハッキリした物語が好みというのもあるし、
息子を思う父の気持ちが表された、
よくできた映画だと思う。


評価 ★★★★☆

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