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「ウィンターズ・ボーン」 [映画]

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〔2010年/アメリカ〕


17歳の少女・ジェニファー・ローレンスは、
孤立したような集落で、
幼い弟と妹の世話をしながら暮らしている。


麻薬の密売人の父は行方知れず、
そして、そんな生活に疲れ切った母は精神のバランスを崩し、
ローレンスが頑張らなければ、
家族はすぐにでも崩壊してしまいそうだ。


そんな中、家に保安官がやって来た。
逮捕された父が、
家と土地を保釈金の担保にしてしまい、
来週の裁判に出廷しないと、
一家は住む場所さえ失うと言うのだ。


あまりの事態に驚き、
ローレンスは父を探し始める。
しかし、行方を辿ってゆくうちに、
父はもう死んでいるとの確信を深めてゆく。


それならそれで、
父の死を確実に証明しなければ家を奪われてしまう。
ローレンスは、
父の死を知っていると思われる、
村の実力者の家を訪ねるが・・・。





ニューヨークの摩天楼や、
煌びやかなラスベガスがアメリカなら、
この貧しい寒村も、
アメリカである事に変わりはない。


「ペーパーボーイ 真夏の引力」でも、
同じような事を書いた気がするけれど、
あちらの季節が夏だったのに対して、
こちらは冬。
余計に辛く、孤独で、貧しい感じ強く出ているように思う。


ジェニファー・ローレンスの、
いい意味でのふてぶてしい感じが、
この役に上手くハマっている。


彼女の人生は、
ピーンと張った糸のように、
緊張感に満ちていて、
ゆるみというか、遊びというか、
そういったものがまるで無い。


生きてゆく為に必要な事、
家事から、お金の心配から、
全てをこなしながら、
弟たちと歩く時は、
その時間を利用して、
算数やスペルを教える無駄の無さ。


こんな環境なら、
グレても不思議はなさそうだけど、
彼女にはグレる暇さえないみたいだ。


終盤は仰天するようなシーンが待っている。
沼に連れていかれたローレンスが、
沼に手を突っ込んで・・・
もうこれ以上は書きたくない(笑)。


評価 ★★★☆☆

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