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「トリコロール 赤の愛」 [映画]

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〔1994年/フランス〕


ジュネーブで暮らす女子大生・イレーヌ・ジャコブは、
人気モデルでもある、美しい女性。


ある日、彼女は、車を運転中、
犬を轢いてしまう。
幸い、軽傷で済み、
首輪に記載された飼い主の住所に赴く。


飼い主は、初老の男・ジャン・ルイ・トランティニャンで
引退した元判事だと言う。
トランティニャンの家に入ったジャコブは、
そこにあった機械から聞こえてくる音声に驚く。


トランティニャンは、近隣の家の電話の盗聴を
趣味としていたのだ。


ゲイを隠して、結婚生活を営む男、
麻薬の密売人、
恋人同士、など、
彼の盗聴相手は様々で、
しかし、ジャコブはそれを許せず、
やめてほしいと彼に懇願する。


数日後、トランティニャンが、
盗聴の罪で告発されたと知ったジャコブは、
密告したのは自分ではないと言う為、
再び彼の家を訪ねるが・・・。





昨日も書いた、
「トリコロール」シリーズの、「赤」。


人気モデルという設定のイレーヌ・ジャコブが
写った写真が、
宣伝用の特大ポスターになって、
街角に貼られるのだけれど、
彼女のバックに使われる赤い色がすんごく印象的で、
本当に綺麗。
さすが、赤がテーマなだけの事はある。


そして、そんな彼女が偶然知り合うのが、
盗聴を繰り返す、元判事の男。


現役の時は、
法の番人として活躍していたであろう彼も、
今は、孤独に苛まれているように私には見えた。
他人の生活を覗き見るくらいしか、
日々の生き甲斐を見い出せないような。


この映画には、
もう一つ、サイドストーリーがある。
ジャコブが暮らすお部屋の近くの
別のお部屋に住む別の青年のお話。
2つの物語は交差する事はないのだけれど、
思わせぶりなラストが待っている。


この「赤」は、シリーズ最終章だけれど、
ラストで、「青」と「白」と「赤」の登場人物たちが、
同じ運命を共有するという作りになっていて、
そこは思わず、ビデオを巻き戻して、
2度見しちゃった。


もし、これから3本を観られる方がおられるなら、
「青」「白」「赤」の順番を絶対お勧めします。


評価 ★★★☆☆

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