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「パリジェンヌ」 [映画]

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〔1961年/フランス〕


第一話:エラ
ダンサーのエラは、勤めているキャバレーを遅刻しそうになり、
先客のいるタクシーに無理矢理乗り込んだ。
店長は時間にうるさいので、必死なのだ。


タクシーの先客の男性を店に連れてゆき、
店長に、「この人の妻が亡くなり、お葬式に行ってきた」と嘘泣き。
ところが、その男性こそ、
ハリウッドの大物プロデューサーで・・・。



第二話:アントニア
夫とゴルフ場にやってきたアントニアは、
そこで昔の恋人と再会する。
するとその元彼が、アントニアの事を不感症だと噂している事を知り、
悔しさのあまり、ベッドインし、
自分の魅力を見せつける。


アントニアにすっかり魅了された元彼は、
翌日も彼女を誘うが、
復讐を果たした彼女は、あっさり断る。
動揺した元彼は、
ゴルフ大会でミスを連発し・・・。



第三話:フランシーヌ
親友から、
「あなたは男を見る目がない、
 私の目は確実だから、彼は絶対浮気しない」と
散々説教されたフランシーヌは、
親友の恋人を誘惑する。


フランシーヌと、誘惑に乗ってしまった親友の恋人が、
部屋にいる所に、
親友がやって来て、2人の関係に気付き・・・。



第四話:ソフィー
女子高生のソフィーは、
恋人がいないせいで、
クラスメイトから馬鹿にされている。


悔しさのあまり、
母の恋人が母に宛てた手紙を、
自分が貰ったかのように見せびらかし、
嘘のデート場所まで示す。
しかし、“嘘から出たまこと”とはこの事か、
その場所で、素敵な彼と出会って・・・。





四つの物語が入ったオムニバス映画なんだけど、


どのお話も、とにかく面白くて、
可愛くて、オシャレ。
モノクロ映画だけれど、
この映画に限ってはカラーで観たかったな。
すんごく華やかになっていた気がする。


どのお話が一番と決められないくらい、
みんな良いけど、
第二話が、何とも言えない捻りが効いていて、
可笑しかった。


昔の恋人と関係するなんて、
モラルとしてはどうなのよ、と通常なら考える話だけど、
それによって、男を動揺させ、
夫をゴルフの優勝に導き、
「ほらね、パリジェンヌは夫を陰で支える素晴らしい存在なのよ」
とでも言いたげな、本末転倒なその理屈。
そこには後ろめたさは全くないところが、
何とも可笑しい。


四話で女子高生のソフィーを演じているのが、
まだデビューしたばかりの、
カトリーヌ・ドヌーブで、
とっても可愛い。


恋人がいない事
(平たくいえば、男を知らない事)を
クラスメイトにからかわれて、
躍起になる、おぼこな様子は、
今の彼女からは想像もつかない。
(当たり前だ(笑))


フランス人って、みんなこんなに恋愛上手なの?と、
本気で思わせてくれる素敵な映画。
実際の所、どうなのかは分からないけれど。


評価 ★★★★☆

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