「アイアン・ジャイアント」 [映画]
〔1999年/アメリカ〕
小さな街で母親と二人暮らしの少年・ホーガースは、
ある日、鋼鉄の巨人と出会う。
巨人は宇宙から落下してきたのだが、
その衝撃で記憶をなくし、
なぜ自分が地球にいるのかが分からない。
巨人に悪意が無いと知ったホーガースは、
彼と仲良くなる。
鉄屑を燃料とする巨人を、
ホーガースはスクラップ置き場に連れて行く。
そこは、ホーガースの知り合いの男性・ディーンが、
「芸術」を創っている場所なのだ。
ところが、巨人の存在を知った政府は、
それを危険なものと考え、
攻撃をしかけてくる・・・。
アメリカのアニメ映画。
宇宙から異形の生物(この場合ロボットだけど)がやって来て、
少年と仲良くなるが、
その存在を知った政府が動き出す・・・
「ET」などと、基本の展開は同じ。
ただ、本来感情を持たないはずの、
鋼鉄の巨人が、
少年と交流する様子が、
なんとも微笑ましく、愛らしい。
小さな生き物が、
可愛らしい仕草をすると、
愛おしさを感じるのはよくある事だが、
大きすぎる生き物の仕草というのも、
それはそれで可愛いものだなと気付く。
なんといっても、
巨人は赤ちゃんみたいなもので。
言葉も、ホーガースが教えて、
少しずつ覚えてゆくし、
ホーガースが池に飛び込むと、
真似したり。
政府側のエージェントの1人、
ケントという男が大変な敵役で。
こやつはとにかくしつこい。
ストーカー並に。
軍隊の指揮官が、
巨人を悪者ではないと認めた後も、
1人勝手に、とんでもない行動に出る。
アニメとはいえ、個人の感情で、
あんなに簡単に軍隊が動かせるのは、
怖ろしいわ。
これを観た子どもさんたちが、
信じ込まなければいいけど。
希望の持てるラストがいい。
そこは子供向けらしく、ホッとできる。
評価 ★★★☆☆