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「ペーパーボーイ 真夏の引力」 [映画]

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〔2013年/アメリカ〕


1969年。
大学を中退し、
フロリダの田舎町で、父の経営する新聞社の記者をして働く
ザック・エフロン。


ある日、エフロンの兄で、
大手新聞社に勤務する兄・マシュー・マコノヒーが
同僚の黒人青年・デヴィッド・オイェロウォを伴って帰郷する。


マコノヒー曰く、
4年前に起きた保安官殺人事件で逮捕され、
死刑判決を受けて収監中のジョン・キューザックに、
冤罪の可能性があるとの事で、
その調査に来たと言うのだ。


マコノヒーの仕事を手伝う事にしたエフロンは、
この調査の依頼人、ニコール・キッドマンと対面する。
キッドマンは、獄中のキューザックと文通しているうちに意気投合、
婚約までしてしまったという、
今まで会った事もないような、ビッチな女だ。


キッドマンの色香に惑わされたエフロンは、
さらに調査を進めるが、
思いもかけない事件が次々と起こり・・・。





「マジック・マイク」のあと、
連続してマシュー・マコノヒーと遭遇。
予備知識なしだったので、
「え!?また?」と思ってしまったよ(笑)。
なんで、こんな猛暑の中、
暑苦しい彼の顔を見なければならないのかと思ったけど、
(しかも、どちらもかなり特異な役柄)
まぁ、いい。
暑さで暑さを相殺だ。


そのマコノヒーも含めて、
この映画には、真っ当な人が出てこない印象。
いや、ザック・エフロンは、
それなりにまともには見えるけど、
驚くようなビッチのニコール・キッドマンに惹かれるあたり、
やっぱり普通じゃない気がする(笑)。


この映画のキッドマンには、
本当に驚かされる。
その化粧から、お洋服から、
「私はアバズレです」と、自ら世間にアピールして回っているような、
その風情。
死刑囚と文通して、婚約までする女性って、
日本だったら、ある種の真面目な人を想像するけれど、
彼女には、そんなイメージは微塵もない。


エフロンやマコノヒーと一緒に、
ジョン・キューザックに初めての面会に行った彼女は、
なんと、金網越しに、彼と性行為を始める。


互いに触れ合う事もなく、
言葉と表情だけで、
(特にキューザックは、鎖に繋がれて手も使わず)
激しく感じ合う2人に、劇場内は静まり返ってたわ(笑)。


別の日には、海でクラゲに刺されたエフロンの体に、
放尿するキッドマン。
(クラゲにはそれが効くというけど、本当か?(笑))
無名の女優ならともかく、
なんで大女優がそこまで体を張る!?と思うけれど、
きっと彼女は型にはまりたくないんだろうなぁと、
そう思いながらスクリーンを眺めていた。


上手く言えないけど、
この映画を観ながら、
「アメリカらしい」という気持ちが自然に頭に浮かんできた。


華やかな都会やビジネスやエンターテイメントもアメリカなら、
この映画のように、
ワニが生息する南部の湿地帯で、
治外法権のように暮らす人がいるのもアメリカ。
上っ面な旅行では、
絶対分からない深い部分。
フィクションとはいえ、
映画があって本当に良かった。


評価 ★★★☆☆

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