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「牝猫と現金(げんなま)」 [映画]

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〔1967年/フランス〕


フランスの、とある小さな駅で、
銀行強盗団の1人・ピエールが、
警官に射殺される。


しかし、奪った金のありかを知っているのは、
この男だけ。
警察も、強盗仲間も、
躍起になって隠し場所を探すが見つからない。


同じ頃、産院でピエールの恋人・ミレーユ・ダルクが、
ピエールの子供である、男の子を出産する。
彼女こそ金のある場所を知っているに違いないと、
警察は追究するが、
ダルクは、そんな事は知らないと突っぱねる。


ダルクは、産院で知り合った女・アヌーク・フェルジャックと一緒に、
ピエールと暮らした山の中の別荘にやって来る。
ピエールは、この家のどこかに金を隠したに違いない。
そう確信しているダルクは、アヌークと共に、
床下から、天井までを見て回る。
しかし、そんなものはどこにも見当たらない。


そんな彼女たちの動きを、
警察も、強盗団も放っておくはずがなく、
別荘の周辺は、
不穏な空気に包まれて・・・。





ミレーユ・ダルクの名前は知っていたけれど、
映画を観たのは初めて。
観る前に調べた所、
彼女は、長年アラン・ドロンと愛人関係にあったそうだ。
めちゃくちゃ美人とは思わないけれど、
やっぱり魅力的だったのでしょうね。


それにしても、言葉って面白いなと思った。
動物の猫に、「牝猫」と言っても、
別に何とも感じないけど、
それを人間に例えると、
途端に、アバズレ感というか、
そんな印象を受けてしまう。
少なくとも、深窓の令嬢に使う言葉ではないよね。


で、ダルクは、
劇中、何度も「牝猫」と呼ばれる。
恋人の奪った金のありかを知っているのに言わない、
悪賢い女と思われている。


けれど、彼女も、
別荘にあるという見当はつけていても、
ハッキリとそれを知っているわけじゃない。
現に、いくら探しても、金は無い。
恋人の強盗仲間がやって来て、
危ない目に遭うくらいなら、
いっそ、彼らを家の中に入れて、
探してみろと言った方が安全なのにと思ってしまう。
まぁ、それだと、
ラストの銃撃戦に繋がらないけど。


ダルクとアヌーク・フェルジャックが生んだという
2人の赤ちゃんが可愛くてたまらない。
ほぼ同じ時期に生まれた赤ちゃんだから、
まるで双子のようで、
抱っこしたくなる。
ダルクたちは、3時間おきに目覚まし時計をセットしていて、
鳴ると、赤ちゃんにミルクをあげる事にしている。
そんな場面が微笑ましい。


それから、この女2人が、
庭で、行水する場面がある。
全体のストーリーには、ほぼ必要のない全裸シーン。
当時の男性ファンへのサービスか?(笑)。


評価 ★★★☆☆

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