SSブログ

「メッセンジャー」 [映画]

messenger.jpg
〔1999年/日本〕


高級アパレルブランドのプレスをする飯島直子は、
我儘で高飛車な女。
衣食住の全てを会社の金でまかない、
贅沢な生活をしているが、
経営の危機にある事にはまるで気付いていない。


新作発表の日、会社が倒産の倒産を知らされた彼女が
マンションに帰ってみると、
全ての物に差し押さえの札が貼られていた。


車だけは阻止しなければと、
慌てて愛車・アルファロメオで外に出た彼女だったが、
自転車便の男・矢部浩之を撥ねてしまう。


全ての財産を失った飯島は、
示談にする金さえ無い。
すると矢部は、自分の代わりに自転車便の仕事をしてくれたら、
それでいいと言ってくれる。


肉体労働など死んでも嫌だと思っていた飯島だが、
背に腹は代えられない。
仕方なく、自転車便の仕事を始めるが、
矢部の相棒の草なぎ剛との相性も最悪。
早く辞めたくて仕方がない。


しかし、ある出来事がきっかけで、
彼女は変わってゆく・・・。





元気が良くて、テンポがよくて、
思っていたより面白い。
2時間ドラマのようだと言ってしまえばそれまでだけど、
結構楽しめる。


飯島直子の魅力全開。
彼女といえば、どうしても元ヤンというイメージで
見てしまうけれど、
それが良い意味で大変に生かされている。


別に元ヤンという設定ではないけれど、
気が強くて、元気いっぱい。
それに口が達者で(笑)。
相手が何も言っていないうちから、
どんどん喋る。
良く言えば、頭の回転が速いんだろうけど、
悪く言えば、慌て者。


草なぎ剛とのやり取りも可笑しい。
草なぎ君は、いつものイメージ通りで、
今まで飯島の言いなりになってきたような男たちとは、
まるで違う。
つまり、彼女の色香に迷わない男だ。


この水と油のような2人が、
少しずつ惹かれてゆく過程がいい。
急接近するわけじゃない。
まどろっこしいくらい時間をかけて、
ゆっくりと、草なぎ君らしく。


自転車便の事はよく分からないけれど、
靴とペダルを固定するとか、
知らなかった事が沢山で興味深かった。
草なぎ君の口癖は、
「書類の配達にバイク便を使っているのは日本だけ」。
本当にそうなんだろうか。
確かに、ニューヨークの映像などでは、
自転車便が活躍している様子が見られるけれど。


じゃあ逆に、なぜ日本ではバイク便が主流なんだろう。
その理由を考えるのも、面白いかも。


評価 ★★★☆☆

nice!(26)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画