SSブログ

「ジャックと天空の巨人」 [映画]

jacktotenkuunokyojin.jpg
〔2013年/アメリカ〕


幼い頃、お父さんに読んでもらった絵本で、
天空の世界には巨人が住んでいる事を知ったジャック。


10年後、青年になったジャック(ニコラス・ホルト)は、
馬を売りにいくが、
追われていた司祭に懇願され、
馬と数粒の豆とを交換してしまう。
その際、
「豆は絶対水に濡らさぬように」と注意を受ける。


家に帰り、その事をお祖父さんに話すが、
お祖父さんは怒り、
豆を投げ捨てる。


その夜、冒険好きの王女・イザベル(エレノア・トムリンソン)が、
道に迷い、ジャックの家に助けを求めてくる。
外は雨。
投げ捨てられた豆が触れた瞬間、
激しい勢いで芽が出て、
上空へと伸び、
イザベルごと、天空へ進んでいった。


王様は、娘のイザベルを助ける為、
兵隊たちに、豆の木に登るように指示。
ジャックも一緒に行くが、
天空には、絵本に描かれていた通りの巨人の国があった・・・。





試写会で観た。


子どもの頃読んだ絵本の中でも、
「ジャックと豆の木」は、
かなり胸ときめかせた記憶がある。


地面に捨てられた豆から出た木が、
一夜にして雲の上まで届き、
そして雲の上には別の世界があるなんて、
想像しただけでワクワクしたものだ。


なにより、主人公のジャックが、
馬と豆を交換するシーンに、
胸がつぶれる思いがした。
子供心にも、「なんて馬鹿な事を」と思った。
その頃から私は、小心で冒険のできない性格だったようだ(笑)。


その「ジャックと豆の木」をモチーフにした、この映画。
元のネタをかなり膨らませてはいるが、
ストレートで、なかなか面白かった。


話が単純で、捻りがないのがいい。
とにかく、人間対巨人という構図だけで、
余計なサイドストーリーがない。
イザベルの婚約者が、
実は悪者だったというのが、
捻りといえば、捻りだけれど、
どう見てもアホっぽい奴なので、
こやつの運命は、おおよそ見当がつく。


天空の巨人たちは、
人間を食うのが楽しみらしい。
見つけたらその場で、
という場合もあるけど、
丁寧に料理する場面もある。
それほど空腹ではないのか(笑)。


一度、一件落着みたいになり、
「終わるには早いなぁ」と思わせておいて、
でも、もう一波乱、大きな波が来る。
そこからが面白い。


豆から伸びる木というのが、
ポスターでも分かるように、
一本の巨木というのではなく、
何本もの蔓が絡み合うようになっている。
そして、それが倒れる際は、
蔓が鞭のようにしなる。
その様子がとても面白くて好き。
まるで木が、意志を持っているみたいだった。


これは、幼い子供でも楽しめそう。
私の近くの席には子供がいなかったので、
その表情を見られなくて残念。


評価 ★★★☆☆

nice!(31)  コメント(4)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画