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「人生の特等席」 [映画]

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〔2012年/アメリカ〕


大リーグのスカウトマン・クリント・イーストウッドは、
選手の能力を見抜く力を高く買われていたが、
最近は視力も衰え、
コンピュータによるデータに重きを置く風潮からも、
取り残されている。


彼は若い頃妻を亡くし、
一人娘のエイミー・アダムスは、
遠い親戚の家に預け、
子育ては殆ど他人任せで生きてきた。


現在は優秀な弁護士として働くアダムスだが、
幼い頃、父に捨てられたという思いから抜け出せず、
父娘関係は、決して良好は言えない。


しかし、父の体調が心配でもあるアダムスは、
休暇を取り、父の仕事場に現れる。
ギクシャクしたままの2人だったが、
それでも父親の影響で野球に詳しいアダムスは、
父の力になる。


スカウトマンの中には、
かつての野球選手だったジャスティン・ティンバーレイクがおり、
イーストウッド親子と次第に親しくなってゆく。


しかし、長期で仕事を休むアダムスは、
担当している案件を他の弁護士に取られてしまう。
さらに、ある誤解からティンバーレイクを怒らせてしまい、
何やら人生の泥沼に。


そんな中、イーストウッドは、
アダムスを親戚の家に預けた理由を
彼女に話す・・・。





クリント・イーストウッドの映画は、
私の中でずっとヒット続きだったけれど、
これは平凡かなぁ。


彼が主役を演じるのは、「グラン・トリノ」以来4年ぶりになるのだろうか。
なんだか今回も「老い」がテーマで、
それも悪くはないけれど、
あんまり続き過ぎると、「またか」という感じが拭えない。
まぁ、だからと言って、
若ぶった役をされても、困るんだけど(笑)。


父と娘の確執もありふれていて、
それほどの感情は湧かない。
逆に、トラウマがあると言いながら、
イーストウッドの仕事場に現れる、
エイミー・アダムスって、
普通の娘以上に父親っ子じゃんと思ってしまった。


だって、優秀な弁護士で、
しかも、重要な案件を抱えている最中だって設定なのよ。
自分がいてもいなくても大差ない、親父の仕事場に、
仕事を放り出してまで行くなんて、
どんだけ親思いなんだよって。


それから、スカウトの仕事で、
思うような結果を得られなかったイーストウッドに、
アダムスが偶然に、ある人間を見出して、
結果的に溜飲が下がるという場面があるんだけれど、
それがもう、あまりにもご都合主義で(笑)。
あんなに偶然に、タイミング良く、
人との出会いがあるなんて、突然すごい運気の上昇だよ(笑)。


茶化してばかりでごめんなさい。
悪い映画ではないです。
どうしても、ここ最近のイーストウッド作品と比べっちゃって。


評価 ★★★☆☆

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