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「ニュースの天才」 [映画]

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〔2003年/アメリカ〕


大統領専用機に、唯一置かれているという、
権威ある政治雑誌「ザ・ニュー・リパブリック」。


その雑誌の編集部に籍を置くスティーブン・グラス(ヘイデン・クリステンセン)は、
25歳の最年少にして、
次々スクープをものにする人気記者だった。


また、腰が低く、周囲の気配りも忘れない彼は、
人望が厚く、職場の誰からも好かれる好青年でもあった。


そんなある日、
会長と確執のあったケリー編集長がクビになり、
新しい編集長にレーン(ピーター・サースガード)が指名される。
皆から尊敬されていたケリーの後釜は、
レーンにとって多少荷が重かったが、
結局、就任する。


グラスは、また新しいスクープ、
「ハッカー天国」を発表し、
大きな反響を得るが、
他誌から、
「内容に不自然な点がある」と指摘される。


それをきっかけに、
レーンがグラスの過去記事を調べると、
とんでもない事実が明らかになり・・・。





どんなニュースでも、
その全てが真実だと思い込むのは危険だし、
常に疑いの気持ちを持っていたいとは思うけれど、
反面、権威に弱い私は(笑)、
大統領専用機に唯一積まれている雑誌と聞けば、
そこに書かれている事は、とえあえず信じてしまう気がする。


そんな権威のある雑誌の、
一人の若手人気記者が書いた記事、
41本のうち27本が捏造だったなんて知った日には
卒倒しそうだけれど、
これは実話なのだそうだ。


グラスの記事に疑惑を持ったレーンが、
実際の取材の現場に彼を連れてゆき、
その時の状況を説明させる様子に
ドキドキする。


グラスが取材をしたビルというのが、
その日は閉まっていたと、警備の人が証言。
また200人は人がいたという場所は、
大変に狭く、それほどの人が入れるとは思えない。
その後行ったレストランも、
日曜日は3時から休み。


一つ一つを検証するけれど、
最初グラスは、あーだこーだと、
適当な説明を繰り返す。


嘘を誤魔化すのも大変だけど、
嘘を検証するのも、大変に辛いというか、
ある意味、検証する側の方が、
なんだか恥ずかしいような、
そんな気持ちを覚えた。


ちょっと違うけれど、
以前、考古学の先生が、
次々と土器などを掘り出していたのが、
全て嘘だったという、あの事件を思い出した。
あれも、なんだかこちらの方が恥ずかしかった。


評価 ★★★☆☆

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