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「野獣暁に死す」 [映画]

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〔1968年/イタリア〕


妻を殺された上に、
泥棒の濡れ衣を着せられたジョー・カイオワ(モンゴメリー・フォード)は、
服役中から、
憎い相手フェゴー(仲代達矢)に復讐する事だけを考えて生きてきた。


フェゴーは多数の手下を従えた、
西部でも名高い悪党で、
一人で立ち向かうのは難しい。


出所後、彼は金で4人の腕利きガンマンを雇う。
5人の男たちは、
フェゴーを求めて荒野を出発、
ついに、一味を発見し、手下数人を倒す。


怒ったフェゴーは、カイオワを捕らえ、
拷問するが、危機一髪仲間に助けられる。


その後、カイオワは、フェゴーを倒すある作戦を打ち出し、
復讐の時を狙う・・・。





マカロニウエスタンだというのに、
悪党のボスを仲代達矢が演じているという、
不思議な映画(笑)。


劇中、仲代が日本人だという説明はないし、
誰もその事には触れない。
何事もないように、普通に存在する。
一度、モンゴメリー・フォードの、
「フェゴー一味は、インディアンとの混血が多い」というセリフがあり、
だから、仲代も、そういった設定なのかもしれない。


その仲代の眼力が凄い(笑)。
あの、でかいギョロギョロした瞳で、
カッと睨まれると、
他の白人俳優に混じっても、遜色ない存在感(笑)。
こんな風に、日本人が活躍している映画を観ると、
いつもなんだか嬉しくなる。


フォードが集めた4人の男たちというのが、
1人を除いてとってもハンサムで、
(その1人もクマさんみたいなイメージで悪くはない)
5人が馬に乗って佇む様子は、
5銃士といった風情で素敵。


できれば仲代は、悪役ではなく、
この5人の中の1人だったらもっといいのになぁ、と思う。


フォードが、
「(敵を)追うより、追われる方がいい。
 戦う場所に誘導できるから」みたいなセリフがあって、
なるほどと思う。
「追われる」って、マイナスのイメージしかなかったけれど、
確かにそれも一理ある。
そして、その言葉通り、
フォードと仲代は対峙する。


評価 ★★★☆☆

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