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「推理作家ポー 最期の5日間」 [映画]

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〔2012年/アメリカ〕


1849年。
ボルティモアで、連続猟奇殺人事件が勃発する。


最初の事件は、
母親と年頃の娘の惨殺体。
現場を見たエメット・フィールズ刑事(ルーク・エヴァンス)は、
そのトリックが、小説家・エドガー・アラン・ポー(ジョン・キューザック)の作品に
酷似している事に気付く。


次の殺人も同様で、
巨大な振り子のような刃物で、
腹を裂くという殺害方法は、
ポーの小説を模倣したものであった。


その頃、当のポーは、
恋人・エミリー(アリス・イヴ)との結婚を、
彼女の父親に猛反対されて悩んでいた。
エミリーは、今度の仮面舞踏会の席で、
招待客たちの面前で、自分にプロポーズしてほしいと、
ポーに懇願する。
そうなれば、父親も反対はできまいとの計算が働いたのだ。


しかし、犯人は、
今度の事件は舞踏会で起こすと予告してくる。
警察は、舞踏会に厳重な警備をするが、
エミリーは犯人に拉致されてしまう。


以降、ポーと犯人の攻防が始まる。
エミリーは生きて帰れるのか。
そして、ポーの運命は・・・。





ポーの小説は、
小中学校の頃、何冊か読んだ。
考えてみると私は、
子どもの頃の方が、今よりずっと、
いわゆる、世界的な名作を読んでいたように思う。
まだ、頭も柔らかく、
何でも受け入れられたのだろう。
あと、暇だったのも大きい(笑)。


ポーの小説は読んではいても、
彼の人生について、考えた事はなかった。
この映画は創作だろうけれど、
変わり者という設定は、
あながち間違いではないようで、
その死因もはっきりとは特定されていないらしい。


この映画で2番目に描かれる殺人の方法が、
怖いったらありゃしない。
被害者の腹の上で振れる、巨大な半月様の刃物。
それが次第に下りてくる。
最初は腹をかすって、皮膚が裂ける。
また少し下りてきて、
今度は内臓に傷が付く。
被害者は自分が死んでゆく様を、
自分の目で見ていなくてはならない。


あんな目に遭うくらいなら、
即死できるギロチンの方がまだマシだ。


ただ、映画でそういった場面を観る度に、
あんな巨大な装置を、
一体誰が設計したり、作ったりしたのだろうと思う。
犯人の自作とも思えないし、
作製した鍛冶屋さんが、
どこかにいるんじゃないのかなぁ。
作っている時、変だとは思わなかったのかなぁ。
まぁ、そんな事は考えずに楽しめばいいんだろうけど(笑)。


それから、拉致された後のエミリーが、
置かれた場所というのも、
想像するだけで、気が狂いそう。
この映画に限らないけれど、
人が閉じ込められるって、
実際は、映像以上に不潔な気がする。
長時間、お手洗いに行けない事を考えても。


オチがきちんとしているのでスッキリする。
犯人が誰なのか、
ポーと一緒に考えながら観ると楽しいと思う。


評価 ★★★☆☆

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