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「暗黒街最大の決斗」 [映画]

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〔1963年/日本〕


ラピュタ阿佐ヶ谷で観た。

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アメリカからカジノのディーラー・鶴田浩二が帰国し、
鶴田の親友で愚連隊の大木実が、
舎弟を空港まで迎えに行かせる。


しかし舎弟はピストルで撃たれ、
大木は、自分の命が狙われていると悟る。


一方、古いタイプのヤクザ・老松組の親分が死に、
その跡目を継ぐ高倉健の襲名披露が行われる。
高倉はヤクザ家業を嫌い、
大学まで出ていたが、
結局、この道しかなかったのだ。


高倉の襲名にケチをつけた郷田組の安部徹。
大木の命を狙ったのは、
老松組かのように思われていたが、
実はこの郷田組の仕業だった。


鶴田は、最愛の女性を
ある出来事で亡くすという過去があった。
さらに彼は、高倉の実兄である事が分かる。


ヤクザ同士の抗争は激しくなりそうな様相だ。
鶴田と高倉の運命は・・・。





まず、この大仰なタイトルが凄い(笑)。
「暗黒街」で、「最大」の、「決斗」かぁ。
この日本に、「暗黒街」と言える場所があるのかどうか、
それは私には分からないけれど、
なんだか、アル・カポネでも出てきそうな感じ。


しかも、鶴田浩二と高倉健が兄弟て。
兄弟分じゃなくて、本当の兄弟(笑)。
今は別々に暮らしているけれど、
昔、2人は、同じ屋根の下で、
一緒にご飯を食べたり、
廊下で擦れ違ったりしてたって事だよね。
うーん、凄い空気感(笑)。
この2人を生んだお母さんはどんな気持ちなのか(笑)。


高倉健が結構、喋る。
セリフが多く、彼のイメージである、いわゆる「無口」とは、
ちょっと違う。
でも、喋る健さんというのも、なかなか良いものだった。


新興ヤクザと、古いタイプの組との対決という構図。
どちらも、反社会的組織には違いないんだけれど、
やっぱり観ているこちらにしたら、
任侠の精神とでもいうのか、
そういうものに重きを置く、
古いタイプのヤクザの方に思い入れてしまう。


新興ヤクザは、
地下の部屋で、カジノを開いている。
そこに警察が突入するのだけれど、
シャッターが3枚もあって、
破るのに大変な時間がかかる。


現場に入ると、
聞こえてきたのは、「ハッピー・バースデー・トゥ・ユー」と、
客たちが大合唱する声と、
大きなバースデーケーキ、
祝福される親分。


なるほど、ヤクザが何かを誤魔化す時は、
こうやるのねって、
変な学習しちゃった私(笑)。


評価 ★★★☆☆

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