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「水のないプール」 [映画]

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〔1982年/日本〕


キネカ大森で観た。

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地下鉄の改札で切符切りを生業にしている男・内田裕也。
口うるさい妻と二人の子供を抱え、
小さな借家で暮らす、冴えない毎日。


ある日、内田は、夜道で乱暴されそうになっている女・MIEを助ける。
MIEをアパートまで送り届けた彼の中で、
何かが目覚める。


数日後、小学生の息子が
捕まえた昆虫に薬品を注射しているのを見た彼は、
女を薬で眠らせる事を思い付き、
自分を教師だと偽り、薬局でクロロホルムを買う。


彼はまずMIEで薬の効果を確かめた後、
目を付けていた喫茶店のウエイトレスを眠らせ、
意識を失った彼女に乱暴する。


味をしめた内田は調子に乗り始めるが・・・。





一緒に観た「コミック雑誌なんかいらない」に比べたら、
普通にストーリーのある映画なのだけれど、
これは嫌いだな。
内田裕也の犯罪に対する嫌悪をここでくどくど書いたって、
ありきたりな言葉しか出てこないから書かないけど、
もう、嫌いとしか言いようがない。


面白がられた方もいるようだし、
色々な解釈があるのだろうけれど、
深読みするほどの能力は、私にはない。


MIEの軽さに笑う。
内田に助けられた彼女は、
内田に全幅の信頼を寄せるようになるのだが、
深夜、彼女の部屋に忍び込んだ内田に対して、
「おじさん、何してるの?」はないだろう(笑)。
「戸締りしてるか確認してるんだ、ちゃんとしなきゃダメじゃないか」と言い訳する彼に、
「はーい、ごめんなさーい」だと(笑)。


内田裕也って、
よく見ると、結構いい顔しているのね。
なんか味がある。
小泉元総理大臣にもちょっと似てる。


少し前、「徹子の部屋」にゲスト出演した樹木希林さんが、
「とにかく内田裕也の全てが好き」と言っておられた。
人が人に惚れるって、こういう事なのかと
思わされるお話しだった。


あぁ、なんて素敵な奥さんなのだろう。
内田のスキャンダラスな面しか知らない私には分からないけれど、
樹木希林さんは、きっと内田さんの良い面を
沢山見ておられるのだろう。
内田裕也より、樹木希林さんの凄さを思う。


評価 ★★☆☆☆

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