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「第三の悪名」 [映画]

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〔1963年/日本〕


朝吉は、巷で自分を探している人物がいる事を知り、
街へ出る。
自分を名を隠し、
「八尾の朝吉を知らないか?」と人々に尋ねると、
「あれはいい親分だったが、戦争で死んだ」と、
誰もが口をそろえて答え、苦笑い。


朝吉を探していたのは、
戦争中、彼の上官だった粟津修(長門裕之)だった。
彼はヤクザ・粟津組の長男だったが、
先代の親分の後妻・お妻(月丘夢路)は、
なんとか堅気の道に進ませたいと、
大学まで行かせ、
自分が跡目を継いで、自分が女親分になった。


しかし粟津はヤクザになっていた。
朝吉から粟津の近況を聞いたお妻は、
粟津に会いに出掛けるが、
粟津はお妻に、
「自分と結婚して、組をやっていこう」と告白する。


お妻に頼まれた朝吉は、
粟津に、真っ当になるように諭すが、
彼は聞く耳を持たない。


一方、清次(田宮二郎)は朝吉に、
「キャバレーの支配人の仕事が決まった」と、
嬉しそうに告げる。
ところが、その店の経営者がカポネ(南道郎)と知り、
朝吉は驚く。
カポネこそ、清次の兄を殺した人間だからだ。


しかし、それを清次に告げてもどこ吹く風。
「兄貴は兄貴、自分は自分や」と取り合わず、
呆れ果てた朝吉は、
清次を追い返す・・・。





シリーズ5作目。


「第三」って誰の事だろうと思ったけれど、
長門裕之演じるインテリヤクザの事らしい。


ストーリーはどうって事ないヤクザもの。
第一作目から、
勝新太郎の正確な立ち位置
(ヤクザなのか、ヤクザではないのか)が、
よく分からなかったけれど、
やっぱり本作でも、
ヤクザなような、そうでないような(笑)。


特に○○組に属しているとか、
そういった事はなく、
けれど、何かあると出てくる。
その佇まいや、暴れっぷりは、
その辺のヤクザより、
よほど堂々としており、
とにかくカッコいい。


それから、
世間では前から言われている事だが、
長門裕之が、桑田佳祐にソックリで笑った。
今までも、そう思わない事もなかったけれど、
この映画の彼は、特に似ている。
2人の年齢が同じくらいだったら、
もっと面白かったのに、
惜しいな(笑)。


田宮二郎のヘラヘラぶりも凄い(笑)。
物凄く軽薄で、
そしてドライ。
そんな彼も好きだけど(笑)。


評価 ★★★☆☆

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