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「フランケンシュタインの花嫁」 [映画]

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〔1935年/アメリカ〕


前作で生き延びたモンスターは、
森の中に逃げ出す。


モンスターの、
その見た目の醜悪さに、女たちは悲鳴を上げ、
男たちは彼を捕えようと必死になる。


逃げていたモンスターは、
森の中の小屋から聞こえる、美しいバイオリンの音色に惹かれ、
中に入る。
弾いているのは、盲目の老人だった。


老人は孤独で、
モンスターの来訪を心から喜び、歓迎する。
盲目ゆえ、モンスターの見た目も気にならず、
食べ物を与え、言葉を教える。
モンスターにとって、それは初めての、
温かい、人間としてのふれあいだった。


しかし、幸せな時間も長くは続かなかった。
モンスターを追う男たちに見つかってしまい、
また逃げ出すしかなかった。


墓地に隠れたモンスターは、
そこで、邪悪な科学者・プレトリアス博士に出会う。
プレトリアス博士は、フランケンシュタイン博士同様、
新しい命を作り出す研究に没頭しており、
モンスターを連れて、フランケン博士の家に行き妻を拉致、
研究に協力しろと脅す・・・。





昨日書いた、「フランケンシュタイン」の続編。
とても上手く繋がっているので、
ものすごく分かりやすい。
間を空けずに観ると、より楽しめると思う。


モンスターと盲目の老人との交流が、
心に沁みる。
なんて美しい場面なんだろう。
その容貌から、人々に嫌われ、
モンスター自身も、水に映った自分の顔の醜悪さに絶望するくらいなのに、
老人には、そんな事は関係ない。


言葉を教わるモンスターは、
まるで幼い子供のようで、とても可愛い。
人って、人の事を判断する時、
無意識のうちにも、
ルックスを相当重視しているんだよね。
相手が異性であっても、同性であっても。


プレトリアス博士の研究というのが凄い。
彼は「これが自分の実験結果だ」と言って、
瓶に入ったある物を、
フランケンシュタイン博士に見せるのだけれど、
それって、ある意味、
フランケン博士の実験より大変なものだ。


なのに、彼自身は物凄く不満そうだ。
「大きさが・・・」などとブチブチ言っている。


プレトリアス博士さん、
あなたはご自分の実験の凄さに気付いていないよ(笑)。
あの実験が現実に成功したら、
世界中が驚くだろうと思うよ。
私も一つ、欲しいくらい(笑)。


モンスターを演じたボリス・カーロフという俳優さんは、
演技も上手い上に、
特殊メイクもあって、
素の顔がどんななのか、全く分からない。
彼の出演した、「暗黒街の顔役」は観ているはずなのに、
顔は全く覚えていない。
今度、彼の出演作を観る時は、
ちゃんと意識して、その顔を見つめたいと思う。


評価 ★★★★☆

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