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「ファミリー・ツリー」 [映画]

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〔2011年/アメリカ〕


ハワイ在住の弁護士・ジョージ・クルーニー。
彼の祖先はカメハメハ大王とされており、
カウアイ島に、先祖からの広大の土地を引き継いでいる。
現在は、その土地の売却問題で、
一族で話し合いの真っ最中だ。


そんな時、大変な事故が起こる。
妻がボートで頭を打ち、
意識不明の重体に陥ったのだ。
そのせいか、10歳の次女・アマラ・ミラーの行動は荒れ、
子育てを妻に任せきりだったクルーニーは途方に暮れる。


さらに、全寮制の高校に通う長女・シャイリーン・ウッドリーから、
クルーニーは衝撃の事実を告げられる。
「ママは浮気をしていた、自分は現場を見た」、と。


あまりの驚きと怒りに、
友人夫妻の家に走ったクルーニーだが、
夫妻は浮気の事を知っていた上、
さらに、妻はクルーニーと離婚するつもりだっとまで告げられる。


浮気相手の名前を聞き出したクルーニーは、
妻の事故と、現在の状態を知らせるため、
彼の滞在するカウアイ島へ、
娘たちと、長女のボーイフレンド・ニック・クラウスを伴って出掛けるが・・・。





ハワイなど、南の楽園を舞台にした映画だと、
多くは、サーフィンやダイビングや海賊の宝探しがテーマになりそうだが、
これは、良質のファミリー物語。
シリアスでもあり、コミカルでもあり、
独特の雰囲気で楽しめる。


私がとても好きなのは、
ジョージ・クルーニーに対して、
初めは反抗的に見えた長女のシャイリーン・ウッドリーが、
本当はとても真っ当な子で、
妻の浮気相手を訪ねるクルーニーと、
まさしく、“タッグを組んで”行動する所。
2人の関係はとても微笑ましく、
また、17歳ながら、彼女はとても頼りになる。


ニック・クラウスも大好き。
最初は、言葉遣いの汚い、
落ちこぼれの青年かと思っていたけれど、
ウッドリーと同じく、色々活躍してくれる、
頼もしい奴だ。


特に、妻の父親が、
娘の浮気を知らずに、
事故の責任がまるでクルーニーにあるとばかりに、
彼を罵った時の、
クラウスの放った一言!
父親を黙らせるのに十分だった。
また、そこでキレて、
妻の浮気をぶちまけなかったクルーニーも、
偉いと思ったよ。
(私だったらキレるかも(笑))。


妻の浮気はあったけれど、
基本的に登場人物に、酷い悪人は出てこないし、
ハワイという場所柄か、
真面目な場面でも、なんだかのんびりムード。
そんな中で、懸命に自分の気持ちを立て直し、
また、娘たちとの関係を新たに築こうとするクルーニー。
いい映画だった。


評価 ★★★★☆

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