SSブログ

「HOME 愛しの座敷わらし」 [映画]

homezashikiwarashi.jpg
〔2012/日本〕


転勤の為、岩手にやって来た水谷豊とその家族。
盛岡市内の狭いマンションを借りるより、
田舎の一軒家だと判断した水谷が選んだのは、
築200年を越える、茅葺屋根の古民家。


小学生の長男・濱田龍臣は、興味津々で家の中を見回っていたが、
妻の安田成美と、中学生の長女・橋本愛は、
不満げだ。
なにせ、トイレは汲み取り式で、
風呂は薪で沸かせねばならない。


実は家族は様々な問題を抱えていた。
水谷の転勤は、いわば左遷同然、
橋本愛は東京でイジメに遭っていた為、他人に心を開く事ができず、
濱田龍臣は喘息の為、サッカーができない。
そして、水谷の母・草笛光子は、
認知症の症状が現れ始めていた。


とりあえず、生活を始めた家族たちだったが、
何か不思議な現象が起こる。
鏡に、小さな子供が映っていたり、
掃除機のコンセントが何度も抜けてしまったり、
誰もいない部屋から物音が聞こえたり。


村の人の話によると、
それは“座敷わらし”の仕業だという。
座敷わらしとは、生れてすぐ間引きされた子供の事で、
座敷わらしは、幸せをもたらすというのだが・・・。





なんとなく、暇つぶし的に観てみたけれど(ごめんなさい)、
思っていたより悪くなかった。


タイトルから受ける印象だと、
座敷わらしが何か大きな活躍(?)でもするのかと
思っていたけれど、
それほどでもなく、
メインはあくまでも、家族再生の物語。


何より嬉しかったのは、
東京でイジメを受け、
反抗期も相まって、ちょっとヒネくれていた橋本愛が、
転校先の学校で、
クラスメイトから受け入れられ、
次第に明るくなっていく様子。


大人のドロドロは、
映画だったら楽しめる私だけれど、
子供が悲しい思いをするは、映画でも嫌だ。
橋本の友達が家に来て、
彼女の部屋から女の子たちの賑やかな笑い声が
階下に響いてくる場面は、
私までニコニコしてしまった。


それから会社で営業をする水谷豊。
慣れない地方での仕事に、
最初は戸惑っていた彼だったけれど、
次第に追い風が吹いてくる。
それは、彼の実力もあるし、
運が向いてきた事もある。
サラリーマンの大変さはよく分かるし、
誰かが仕事で上手くいく場面を観るのは、
本当に嬉しいものだ。


「座敷わらしが居る家には幸せがくる」という言い伝え、
観ているこちらも、なんだか本気でそんな気になってきて楽しい。
私の家にも座敷わらしにいてほしい(笑)。


彼らが住んでいる田舎の家が、
私にはとても羨ましかった。
もうずっと前から、日本家屋に住むのが私の夢なので。
(都内でだけど(笑))
(茅葺屋根である必要はないが(笑))
あれで、お手洗いが水洗で、
都市ガスだったら、最高なんだけどな(笑)。
もちろん、都内であれだけの家を持つのは・・・無理でしょうけどね(笑)。


評価 ★★★☆☆