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「ALWAYS 三丁目の夕日’64」 [映画]

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〔2012年/日本〕


1964年、東京はオリンピックを控え、
活気に満ちていた。
三丁目の住人たちもそれは例外でなく、
なんとなく浮かれ気分。


小説家・吉岡秀隆は小雪と須賀健太の3人で、
仲睦まじく暮らしており、
小雪は現在妊娠中。
少年雑誌に連載を持っているが、
最近台頭してきた若い作家の感覚についてゆけず、
悪戦苦闘している。


お向かいの自動車修理工場では、
相変わらず血気盛んな社長・堤真一と、
彼を支える薬師丸ひろ子が
電気ギターの演奏に夢中の小清水一揮に手を焼く日々。
そして最近は、仕事の腕も上がり、
工場で、なくてはならない存在になった従業員・堀北真希が、
新人の従業員・染谷将太に仕事を教えていた。


そんな堀北の様子がおかしい事に、
タバコ屋のばあちゃん・もたいまさこが気付く。
朝になるとオシャレをして、
偶然を装って、通りで誰かを待っているのだ。
その相手というのが、医者の森山未來。
もたいは独断で、森山の評判を探りに、
彼の勤める病院に出向くが、
看護婦から彼の悪評を聞かされ、
ショックを受けて帰ってくる。


一方、吉岡は、編集者・大森南朋から、連載の打ち切りを宣言されてしまう。
ライバルの若い作家の人気に押された結果だった。
実はその作家には秘密があり、
それを知った吉岡は激怒する・・・。





シリーズ3作目。
世間の人気ほど、思い入れはないが、
それでも、お馴染みの面々の元気な様子をスクリーンで観られるのは、
やっぱり嬉しい。
「実際はこんなじゃなかった」という向きもあるようだが、
ありそうでない、なさそうである、
パラレルワールドなんだと私は思う。


堀北真希のロマンスと、
吉岡秀隆の作家生活の危機と、
小雪の出産の3本が今回の物語のメイン。


この中ではやっぱり私は、
堀北真希のお話が好き。
純朴な彼女が片思いする様子がとても可愛いし、
その後の展開も、三丁目らしくていい。


それから、堀北に接する薬師丸ひろ子が、
とても良かった。
堀北が森山未來の事で落ち込んでいる時も、
薬師丸はすぐにそれに気付くが、
しつこく理由を追究したりはしない。
そっと見守るというスタンスを崩さない彼女は、
堀北の本当のお母さんみたい。
その後も、泣かせるエピソードがある。


もたいまさこもいいな。
森山の病院に勝手に調査に行くなんて、
ただのお節介なのかと思ったら、
彼の悪評に、本気で落ち込んでしまう。
もたいも堀北を、とても大切に思っている事が分かる。


子供たちの成長を見られるのが楽しい。
大人は見た目にそう変化ないけれど、
子供の5年って、とても大きいもの。
このシリーズって、これからも続くんだろうか。
「寅さん」のように年2回は無理でも、
4~5年に一回でも作られれば、
子供たちが主役になる日もくるだろう。
「寅さん」で満男を演じた吉岡秀隆が、
ゴクミちゃんとの恋に夢中だったように。


堤真一の大仰な演技に笑わせられる。
彼の、医者や教師の役も悪くはないが、
この役こそが、本当の彼に近いんではないかと、
私は勝手にそんな風に踏んでいるのだけれど、
違うのかな(笑)。


評価 ★★★★☆

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