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「ある殺し屋の鍵」 [映画]

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〔1967年/日本〕


日本舞踊のお師匠さん、市川雷蔵は、
殺し屋という裏の顔があった。


市川の生徒で彼に惚れている芸者・佐藤友美は、
市川の素性を知らぬまま、何かと彼にモーションをかけるが、
市川はそ知らぬ顔で彼女をあしらう。


一方、政界の黒幕・山形勲は、
秘密メモを持つ脱税王・内田朝雄に
消えてもらうしかないと考え、
殺害をヤクザの組長・中谷一郎に依頼する。
中谷は組員・金内吉男にそれを指示し、
金内が市川に実行を頼む。


内田の動向を綿密に調査し、
殺しの日を決めた市川は、
内田が過ごす、ホテルのプールに出向く。
ところがそこで佐藤友美に会う。
彼女は内田の愛人だったのだ。


鮮やかに内田を殺した市川だったが、
帰り道、金内に殺されそうになる。
そこから市川の復讐が始まる・・・。





シリーズ2作目だが、
これ以上作られる事はなかったようだ。
なんでだろう、とっても面白いのに。


1作目より、雰囲気は失われているが、
ストーリーはこちらの方が面白いように感じられた。
とにかく曲者だらけで、
殺しの依頼が、力の有る者から順に降りてくる。


金の動きがめっちゃ可笑しい。
最初、山形が出した金が4千万。
そのうち1千万を中谷がポッケに入れて、
3千万を金谷に渡すと、
また金内が1千万をポッケに入れて、
2千万で市川に殺しを依頼するという仕組み。
ヤクザの金って、そうやって動くんだと、
なんだか感心。
何もしないで1千万って羨ましい(笑)。


市川が子供に日本舞踊の稽古をつけたり、
彼自身が踊ったり、
また、プールでの水着の場面など、
サービスカットも多い(笑)。
それにしても市川雷蔵は本当に痩せていて、
あばらが浮いて見える。
これは憶測だけど、
節制しているというより、太れない体質に見えた。


佐藤友美がとても綺麗。
前作の野川由美子は“可愛い”って感じだったけど、
佐藤はハッキリと美人。
こんな風に生れてたら、私の人生も変わっていただろうに(笑)。


ラストはちょっとショック。
タイトルの「鍵」の意味もここで分かる。


評価 ★★★★☆

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