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「コンテイジョン」 [映画]

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〔2011年/アメリカ〕


香港からの出張帰りのグウィネス・パルトロウは、
すぐに自宅には帰らず、
愛人とのひとときを過ごす。
その後、彼女は風邪のような病気を発症し、
あっと言う間に死ぬ。


パルトロウの夫、マット・デイモンは、
妻の突然の死を受け入れる事ができない状況のまま、
今度は、妻の連れ子までが同じ症状で亡くなってしまう。


同じ頃、東京や香港でも同じ病気で人が死に、
死んだ人間と接触した多数の者が感染し、
世界中にパニックが広がってゆく。


そんな中、フリージャーナリストのジュード・ロウは、
政府が病気を隠しているのではないかと、
ブログに書き、
その読者数は膨らむ一方だ。


世界保健機構(WHO)の医師、マリオン・コティヤールや、
疾病予防センター(CDC)の博士、ローレンス・フィッシュバーンが、
原因の解明に乗り出し、
ケイト・ウィンスレットはフィッシュバーンの指示で、
体育館のような場所に隔離施設を作る。


その後も、ジュード・ロウは、
政府が特効薬を隠しているとネットに書き連ねる。
街は荒れ果て、
暴動、略奪、放火が起こり、
コティヤールは誘拐され、
犯人は彼女を人質に、薬の要求をするようになる・・・。





新型インフルエンザやSARSなどの記憶も新しく、
今まで無かった病気の蔓延の可能性に、
なんとなく不安を抱えている現代、
この内容は、とてもリアルに感じる。


誰が主人公という事はなく、
それぞれの登場人物が、
それぞれの立場から、
それぞれの思いを表すという作り。


実際にここまで未知の病気が流行ったら、
その時、日本人は、どのような対応をするのだろう。
震災の時は、静かに順番を待つ様子が評価されたが、
これは状況が違うし、
なんだか想像がつかない。


病気発症の第一号者は、大変だというのも強く思った。
グウィネス・パルトロウは、
感染した場所と思われる、
カジノをしたマカオで監視カメラの映像を細かく分析され、
また、愛人との逢瀬まで知られる事になる。
夫のマット・デイモンは、
そんな事がなければ知らずに済んだ事を知り、傷つく。


過去にも原因不明の病気を扱った映画はあったが、
ネットによる情報の伝達を描いた所が、
今までに無かった部分であろう。
真偽はともかく、人々はネットの情報を鵜呑みにしてゆく。
情報の速さは、
ウィルス蔓延の速さより、よほど凄い。


評価 ★★★☆☆

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