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「やわらかい生活」 [映画]

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〔2005年/日本〕


寺島しのぶ。35歳。
彼女は、
両親を阪神大震災で、
恋人を地下鉄サリン事件で、
親友を同時多発テロで、
それぞれ亡くしたと、自分の身の上を語っているが、
どうもそれは眉唾らしい。


一度行った蒲田の街を気に入り、
引っ越してくる。
両親が亡くなった際の保険金で食べているので、
仕事はしていない。
彼女は精神を病んでいるのだ。


大学時代の友人で、
議員に立候補している男と偶然再会し、
ベッドを共にするが、
彼はEDで、性交するまでには至らない。


九州から従兄弟の豊川悦司が転がり込んできて、
泊めてやる。
彼とは昔、一度だけ関係したが、
今は妻子があり、
離婚話が出ているようだ。


蒲田を紹介するサイトにアクセスしてきたチンピラヤクザ、妻夫木聡と会ったり、
出会い系サイトで知り合った中年男と、
「合意の上での痴漢ごっこ」なるものをしたり、
まぁ、そんな生活、
そんな女だ・・・。





これは落ち込む。
観ている間も、
観終わってからも、
どんよりとした、暗い気持ちになる。


寺島しのぶの、
病気の場面がとても辛い。
発症した時はたまたまトヨエツがいてくれて、
薬を取りに行ってくれたり、甲斐甲斐しく看病してくれたからいいが、
普段は一人で暮らしているのだから、
何もかも自分でしなくてはならない、
その孤独感、
八方塞な感じがたまらなく辛い。


私は病気の事は分からないので、
無責任な事は言えないが、
出会い系サイトの男と会うくらいなら、
少しでも働いてみたらどうなんだろう。
それとも、
単発的に人と会うのはいいけど、
同じ人と連続して会うのは駄目なのか。


聞き逃してしまいそうなセリフだが、
ものすごく引っ掛かる言葉があった。
寺島が、議員候補の友人に、「結婚しないの?」と聞いた時、
「母がさ、嫁いびりするタイプで駄目なんだよ」と言ったの。


まだ結婚もしていないうちから、
実の息子に「嫁いびりする女」と認定される母って、
一体どんな女なんだよ(笑)。
母は息子が、自分をそんな風に思ってる事を知っているんだろうか。
私がその母だったら、悲しいなぁ。
まぁ、もしかしたらEDで結婚できないのを、
母のせいにしているだけかもしれないけどね。


評価 ★★★☆☆

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