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「スマグラー おまえの未来を運べ」 [映画]

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〔2011年/日本〕


まずこの映画、
バイオレンスの嫌いな方、
痛いのや、血を見るのが嫌な方には絶対にお勧めしない。
予備知識ゼロで、
大好きな妻夫木君観たさに出掛けた私は、
彼がとんでもない目に遭わされるのを観て驚いたよ(笑)。





役者になるのを諦め、
今はどん底のフリーター生活をする妻夫木聡は、
パチスロでつまらない儲け話に乗ったおかげで、
300万円の借金を背負う事になってしまう。


高利貸しの松雪泰子に金を借り、
借金を返済したのはいいが、
今度は松雪に金を返す為に、
何かヤバいブツを運ぶ運送屋の手伝いをする事になる。
リーダーの永瀬正敏と助手の我修院達也。
この、クセの強い2人と一緒に、
妻夫木が最初に運んだのは、首を切り落とされたヤクザの組長の死体。
ショックで声も出ない妻夫木。


ところが、組長を殺された組の幹部が動き出し、
手を下したのは、誰も顔を知らないチャイニーズマフィア、“背骨”“内臓”と呼ばれる
2人組の男という事が分かる。
“内臓”は殺されたが、
“背骨”は生きたまま捕えられ、
彼を組の本部まで運ぶのが、妻夫木たちの次の仕事になる。


しかし、妻夫木の大失態により、
“背骨”が逃げ出すという事態が発生。
責任を取るため、妻夫木が“背骨”という事にされ、
組に送り届けられる・・・。





ここから、組の若い衆、高嶋政宏による、
妻夫木への壮絶なリンチが始まるのだよ。
それはもう、目を覆いたくなるような場面で、
「普通、寸前の所で誰か入ってきて中断するよね」なんて甘っちょろい期待は崩れ、
今まで暴力とは無縁の、ナヨナヨした妻夫木くんが、
延々と拷問を受ける。


高嶋政宏がまた、サディストらしい変態で、
妻夫木をいたぶる際、自分は紙オムツをつけているという徹底ぶり。


そういえば、この間観た、
「探偵はBARにいる」では、
弟の高嶋政伸が、
大泉洋をいたぶる、サイコな変態野郎を演じていたが、
兄弟揃ってどうしちゃったんだ?
そちらの方に開眼したのか?と、
なんだか可笑しかったよ。


“背骨”を演じる安藤政信の冷徹な感じも良かった。
日本語と中国語を操る、国籍不明な男を、
上手く演じていた。
我修院達也も面白いね。
彼も、高嶋政宏とは違った種類のサイコ野郎だ(笑)。


永瀬正敏も、癖のある運び屋の役がピッタリ。
組長の若妻役、満島ひかりと高利貸しの松雪泰子も、
共にクールな雰囲気で良かった。
それぞれの俳優が、それぞれの役を、
きっちりこなしていると思う。


ラストはちょっと綺麗にまとまりすぎているけど、
最後まで飽きさせない。
妻夫木くんの、あの可愛い顔に傷が残りませんようにと、
本気で思わせてくれたので、この点数。


評価 ★★★★☆

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