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◆オジいサン◆ [本]


オジいサン

オジいサン

  • 作者: 京極 夏彦
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2011/03/10
  • メディア: 単行本


益子徳一は72歳の「オジいサン」。
そんな彼の一週間を描いた短編集。


彼は「お爺さん」でもなければ、「おじいさん」でもなく、
「オジいサン」というニュアンスにこだわっているようだ。


仕事を定年退職したあとの年金生活。
特にする事もなく、趣味もなく、
なんとなく生きる毎日。
生涯独身で、友人もなく、
けれど、それを気楽と割り切っている。


割と親しくしている近所の電気屋の二代目は、
テレビの電波が「地デジ」というものに変わるから、
買い替えなくては駄目だと言うが、
なぜ、まだ観られるテレビを捨てなくてはならないのか、
何度説明されても意味が分からない・・・。





私はお爺さんではない。
このままずっと年を取ってゆけば、
いつか必ずお婆さんになる日がくるが、
お爺さんになる事はない。
だから、徳一さんの気持ちを完全に理解できたとは言い難い。


けれど、こんな風に毎日をダラダラ生きるのも悪くないかも、と感じる。
いや、徳一さんが特にダラダラした生活をしているわけではないが、
やっぱり、する事が無い人はダラダラしているような印象を与えるし、
この本自体も、ダラダラした感じで読んでいた(笑)。


それから、この先、私が年を取って、
初めて他人から、「おばあさん」と呼ばれた時、
私はどんな風に感じるのだろうと思った。
ショックを受けるのか、仕方ないと思うのか。


ただ、もし電車で席を譲られたら、素直に座ろうとは決めた。
相手は勇気を出して譲ってくれたのだろうし、
それを断るのは恥をかかせるようで、イヤだもの。


テレビなんて映らなくても構わないと言う徳一さんに、
電気屋の二代目が、
「地震が起きたらどうします?
 余震だの、津波だの、交通情報だのが分りませんよ」という箇所があり、
驚いて、初版発行日を見てみると、
なんと今年の3月10日。
震災の前日だった。
偶然とはいえ、ちょっとショック。

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「トランスフォーマー ダークサイド・ムーン」 [映画]

TransformerDarksidemoon.jpg
〔2011年/アメリカ〕


1969年。
月面に降り立ったアポロ11号の乗組員たちは、
驚くべき事実を目の当たりにする。
月の裏側に行くと、
そこに、トランスフォーマーの宇宙船が不時着していたのだ。


その後40年以上、
アメリカ政府とNASAは、その事実をひた隠しにしていたが、
現代シカゴでトランスフォーマーたちが暴れ出す。


同じ頃、シャイア・ラブーフは、
新恋人、ロージー・ハンティントン・ホワイトリーの家に居候しながら、
職探しの毎日だったが、
またまた、トランスフォーマーの争いに巻き込まれる・・・。





と、こんなストーリーだと思うんだけど、
正直、もう、何がなんだか分からない(笑)。


前半、ちょっと眠くなってしまって、
「いけないいけない、予告で見た、あの凄いメインディッシュを食う前に眠れるか」と、
姿勢を立て直す。


後半の、トランスフォーマーたちの暴れっぷりは、
かなり見応えがあると思う。
私は別にCGは否定しないし、
凄ければ凄いなりに、見入ってしまう。
3Dは好きじゃないけど。


人間ドラマの部分は、最初から期待してはいない。
こんなもんだろう。
シャイア・ラブーフの両親の軽さが、私は結構好き(笑)。
このキャラは1作目から全然変わっていない。
逆に、そのワンパターンが可笑しい。
ロージー・ハンティントン・ホワイトリーは、
こんな内容とはいえ、演技が下手すぎないか?
それほど綺麗とも思えないし。


ジョン・マルコヴィッチはやっぱり良い。
いるだけで存在感有り。


どうでもいい事だけれど、
パトリック・デンプシーの名前が思い出せなくて、
最後までモヤモヤしていた私は馬鹿だね。
なんか変わった名字で、「魔法にかけられて」に出てて・・・、だけで、
2時間半。
エンドロールを見て、やっとスッキリした次第。


評価 ★★★☆☆

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