SSブログ

「ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える」 [映画]

Hangover2.jpg
〔2011年/アメリカ〕


今月1日から上映が始まった、この「ハングオーバー」の続編。
「前作も面白かったし、今回も観に行かなくちゃなぁ」と、
上映劇場の確認をする為に、公式サイトを開いた所、
読み捨てならない(そんな言葉あるのか?)文字が!!


なんと、日本で六本木でだけ、
「オトナ限定 R18+無修正バージョン」と書かれてあるのだよ。
じゃ、じゃあ、同じ映画なのに、
「修正」と、「無修正」があるわけ!?と、
ものすごく気になり、
一度それを知ってしまうと、同じ料金を払うなら、
「無修正」の方を観ないと、なんとなく損したような気になるじゃないか、と思い、
昨日、のこのこ六本木まで出掛けてしまった私は大馬鹿者だと
あらためて思った次第。


しかし、大馬鹿者は私だけではないらしく(ごめんなさい)、
上映が始まって、結構日にちが経っているにも関わらず、
私が観た回も、その前の回も、ソールドアウトになっておった(笑)。





今回は、エド・ヘルムズがタイで結婚式を挙げるという設定で、
式に参列する為にタイに渡った、
ブラッドリー・クーパー、ザック・ガリフィアナキス、ジャスティン・バーサの
お馴染みの面々は、
バチェラーパーティの途中から記憶を失い、
タイの怪しげなホテルで目を覚ます、という、
前作と全く変わらないワンパターンな展開。


ちょっと違うのは、
行方不明になったのが、花婿ではなく、
花嫁の弟で、優秀で一族の自慢の16歳の少年、テディだって事。
テディを無事に連れて帰らなければ大騒ぎになるのは必至で、
クーパーたちはバンコクの街を走り回る。


問題の「無修正」の箇所は、
タイのオカマバーのニューハーフたちの全裸のシーンに、
モザイクがかかっているか否かだったらしい事を、
「修正」の方を観ていた友人と確認し合った。


確かに、珍しいものを観たよ。
上半身は巨乳で、下半身は男という、
なんとも不思議な人たちが動き回る様子は、
今まであんまり(というより一度も)見た事なかったから(笑)。





物語とは全然関係ないのだけれど、
この映画、ビリー・ジョエルにとても拘っているように思えて、
ビリー大好きの私は、それがとても気になった。


まず、ガリフィアナキスの部屋に貼られていたのが、
ビリーのアルバム、「グラスハウス」のポスター、
船の上でエド・ヘルムズがギターを引きながら替え歌で歌った曲が、
「アレンタウン」、
そして、結婚パーティの夜、バックから聞こえてくるのが、
「素顔のままで」。
偶然なのか、何か意味があるのか、
それとも制作者の中に、ビリーファンがいたのか。


評価 ★★★★☆

nice!(16)  コメント(2)  トラックバック(2) 
共通テーマ:映画

◆夜を賭けて◆ [本]


夜を賭けて (幻冬舎文庫)

夜を賭けて (幻冬舎文庫)

  • 作者: 梁 石日
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 1997/04
  • メディア: 文庫


めちゃくちゃ面白い。
この本を、日本中のみんなが読めばいいのになぁと思うくらい、
面白い。


舞台は昭和30年前後の大阪。
現在は大阪城の周辺も、
綺麗な公園になっているようだが、
当時は、大阪造兵廠跡として、
35万坪の広大な廃墟には、
莫大な量の鉄屑が埋まっていた。


そして、川を挟んで向かい側に、
在日朝鮮人の貧民窟があり、
彼らは、鉄屑を売ればかなりの儲けになる事を知り、
毎夜、掘り起し作業に出掛ける。


しかし、放置されているとはいえ、
それはれっきとした国有財産で、
彼らと警察との激しい攻防が始まる。


そして後半。
逮捕された一人、金義夫が、
長崎の「大村収容所」に収監される。
「大村収容所」とは、在日朝鮮人を収容する、
刑務所とは似て非なる施設で、
収監された者は、筆舌に尽くしがたい劣悪な環境で、
暮らす事になる。
果たして金義夫の運命は・・・。



何がこんなに面白いんだろう。
シリアスな内容なのに、
在日朝鮮人たちの会話が可笑しくて可笑しくて、
クスクス笑ってしまう。


梁さんの本はいつもそうだ。
在日朝鮮人を主人公にした小説が殆どなのに、
自分たちを殊更卑下するわけではなく、
かといって、声高に被害者面するわけでもなく、
そこにある事実のみを、
力強い文章で描いてある為、
悲壮感が無い。


逃げるわけではないけれど、
私には、日本と朝鮮の関係の難しさは、
正直、よく分からない。
ただ梁さんの本が好きなだけ。
それじゃ駄目なんだろうか。


この本を映画化したDVDを借りたので再読してみた。
こんな濃い内容をどうやって映像化したのか、
そこに興味があって。
映画の出来が大した事なかったとしても、
それはそれで構わない。
観るのが楽しみだ。

nice!(10)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ: