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◆つるかめ助産院◆ [本]


つるかめ助産院

つるかめ助産院

  • 作者: 小川 糸
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2010/12/03
  • メディア: 単行本


“男に蒸発された主人公”という出だしに、
少しげんなりする。


これじゃ、前に出版された
著者の「食堂かたつむり」とまるで同じじゃないか、と。


これは、内容の方も期待できないかなと、
読み進めたら、
いやいや、
出だしは同じでも、ストーリーは全然違う。
とても良い。
わたし的には、「食堂かたつむり」よりずっと好き。




夫に蒸発されて途方に暮れる小野寺まりあは、
以前夫と旅した南の島に行けば、
夫の蒸発の理由の何かが掴めるかもと、
一人旅立つ。


船酔いでフラフラの所に声を掛けてくれたのが、
島で助産院をしている鶴田亀子先生。


色々あるが、まりあは、
鶴田先生の所で寝泊まりし、
仕事をするようになる。


・・・というのが大まかなストーリー。
その助産院というのも、
最初は、「変なこだわりのある、カルトみたいな所だったら嫌だな」と
思っていたのだが、
そんな事はまるでなく、
先生も、
「どんな経過であれ、赤ちゃんが元気に生まれるのが良いお産」と公言する、
普通の助産院。


まりあにも、先生にも、そこで働く人たちにも、
それぞれ事情があって、
少しずつそれが分かってくる。


先生の言葉でとても感動した箇所があって、
なんだか目が覚めたような気がした。


相変わらず食べ物の描写が大変に良い。
特に今回は、
私の大好きなエスニック料理が沢山出てくる。
すぐに影響されて、ココナッツミルクカレーを作ってしまったよ(笑)。

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「失われた肌」 [映画]

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〔2007年/アルゼンチン・ブラジル〕


翻訳家のガエル・ガルシア・ベルナルとアナリア・コウセイロは、
結婚12年目だが、
今まさに、離婚しようとしていた。


離婚の理由はハッキリとは分からないが、
ベルナルより、コウセイロの方が、
より強いダメージを受けているようで、
なんとなく不安定な感じが見て取れる。


離婚後、ベルナルは次々と新しい女性と出会うが、
コウセイロは淋しさを抱えたままでいた。
ベルナルはモデルのモロ・アンギレリと暮らし始めるが、
嫉妬深いアンギレリの目の前で、
突然現れたコウセイロは、ベルナルにキス。
ショックをうけたアンギレリは、
車道に飛び出し、死んでしまう。


その後、別の女と結婚し、
子供をもうけたベルナルだが、
そこにもコウセイロが現れ、
彼をホテルに誘う。
その結果、
自分がどんな目に遭うかも知らずに・・・。





大好きなガエル・ガルシア・ベルナル。
今のハリウッドで一番好き。
彼はメキシコ人だが、
小柄で、年齢の割りに童顔なところが、
私の好みにピッタリ(うっとり)。


ただ、
いつ、何の作品で彼を好きなったのか、
そのきっかけがハッキリ思い出せない。
「アモーレス・ペロス」が一番好きだけど、
あの時はもう、彼に惚れていた記憶があるから、
それ以前に、
何か違う作品で好きになったのだろう。
うーん、なんだろう。


知らぬまに、私の心に入り込んでいたガエル。
この映画の彼も、
とにかく可愛くて素敵。
ラブシーンもとても多くて、
見入ってしまう(笑)。


と言っても、実はそれだけ(笑)。
やっぱり遠く南米の人たちとは精神構造違うのかなーと
思われるくらい、
なんだかよく分からない展開。


ガエルは好きだけど、
本当にイライラさせられる。
赤ちゃんをベビーカーの乗せて散歩中、
アナリア・コウセイロが現れて、
ホテルに行こうと誘われ、
ノコノコ付いていってしまうのだよ。


しかも、いざとなると「やっぱり僕には無理だ」って、
ホテルの部屋に入ってそんな事言うなら、
最初から行くなよ。
可愛い赤ちゃんまで連れて。
そりゃ、あんたが悪いでしょ。


まぁ、いいか。
ガエルのお姿だけを堪能した2時間。


評価 ★★★☆☆

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