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「僕のニューヨークライフ」 [映画]

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〔2003年/アメリカ・イギリス・フランス・オランダ〕 


ニューヨーク在住のジェイソン・ビッグスは、
21歳の若手コメディ作家。
彼は友人、ウディ・アレンと様々な事を語り合うのが日課になっていた。
アレンは60歳。
ビッグスとは随分年が離れているし、変わり者なのだが、
何故か気が合っているのだ。


ビッグスには同棲している恋人、クリスティーナ・リッチがいたが、
一年の付き合いのうち、後半の6か月は、
リッチにベッドを拒否されており、
うまくいっている状態とは言い難かった。
さらに、アパートにリッチの母親、ストッカート・チャニングが転がり込んできて、
生活は乱されるばかり。


もう一つの悩みは、
3年契約でマネージメントを頼んでいるダニー・デヴィートを、
次の契約では更新したくないのだが、
デヴィートの顧客はビッグスだけで、
それをすれば、デヴィートが無職になってしまう事を知っている為、
なかなか言い出せずにいる事だった。


ビッグスが、リッチとの事をアレンに相談すると、
アレンは、「彼女は浮気している」と断言する。
「嘘だと思うなら、尾行して確かめてみろ」と。
言われた通りに実行したビッグスは、
ハッキリ証拠を掴んだわけではなかったが、
リッチに問い質したところ、彼女はアッサリ浮気を認める。
しかし罪悪感は薄そうだ。


ビッグスはアレンから、
一緒にロスに移り住み、心機一転やり直さないかと誘われ、
その話に乗ることにした。
しかしその前に、リッチと別れ、
デヴィートにクビを言い渡さなければならない・・・。





冒頭から、セントラルパークのベンチに座って、
延々と続くアレンとビッグスの会話。
少しでも目を離すと、
字幕を読み落としてしまいそうで、
必死で画面を見つめる。
いわゆる、アレン節全開。


特に大きな事件はなく、
これが典型的なニューヨーカーの生活ですよとでも言いたげな、
これまたアレンらしい内容。
アメリカ人なら、もっともっとセリフから微妙なニュアンスを感じ取れるのであろうが、
日本人の私には、それを完全に理解するのは難しい。


昔ならビッグスの役は、アレンがしていた所だろうが、
やはり年齢的に無理があると判断したのであろう。
いつまでも若い役にしがみつかないアレンの、
そういう所は潔くて好きだな。


アレンが、パーキングエリアで、
納得のいかない目に遭い、
苦情を言おうと車から降りると、相手の車から出てきたのが、
屈強そうな二人の男。
一度は逃げたアレンだが、
なんと彼は、バールのような物を持って戻り、
相手の車の窓ガラスを叩き壊して逃げ去る、
という場面があった。


重要なシーンではないのだが、
私も、数年前に一度、
駐車場で、思い出すのも悔しいくらいの出来事があり、
なんだか、アレンが仕返ししてくれたような気がして、
ちょっと胸がすく思いがした。


もちろん、それはしてはいけない事だけど、
映画の中で溜飲を下げただけで、
同じ事をしたわけではないので、
許してください(笑)。


評価 ★★★☆☆

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