「暴風圏」

〔1959年/日本〕


新島運輸の社長が急死し、
次期社長を誰にするか、
重役会議で話し合った結果、
まだ25歳の社長令嬢・美沙（叶順子）に決定する。


美沙は、
秘書の田代（菅原謙治）と植草マリの助けを借りながら、
中々の社長っぷりを発揮する。


しかし、会社の乗っ取りを企む藤川（高松英郎）に、
株を買い占められ、
さらに、6千万円の手形の決済が迫っていると、
追い詰められる。


そんな中、大型台風が日本に近付いてくる。
新島運輸は、
ダム建設予定地に、
ダイナマイトを運ぶことになり・・・。





暴風雨の中、
大量の爆発物を運ぶ映画、
というあらすじを、
観る前に読んで、


それって、
フランス映画の大傑作「恐怖の報酬」じゃん、
でも、大映だし、
叶順子さんだから観たい！と
楽しみにしていたのだけれど、
「恐怖の報酬」には遠く及ばなかった（笑）。


パニックもの、サスペンスもの、というより、
世間知らずのお嬢さんが、
突然、社長にさせられて奮闘する、
コメディみたい。


叶さんは社長として頑張りながら、
秘書の菅原謙治さんと何かと対立する。
でも、実は2人は惹かれ合っていて、
というのも、
お約束の展開。


素人同然の社長業に、
現場のトラック運転手の皆様は、
反発するのかな、と思っていたけれど、
いやいや、皆様、
概ね、彼女を好意的に受け入れてくれている。
やっぱり美人は得だ（笑）。


そんなトラック運転手の一人を演じているのが、
田宮二郎さん。
彼は、秘書のマリと恋仲で、
終始イチャイチャしていて、
他の運転手とは一線を画した役だ。
やっぱりイケメンは得だ（笑）。


そして、クライマックスの、
暴風雨の中、ダイナマイトを運ぶシーン。


それは、思っていた以上に、
短いシーンで、
タイトルと違うじゃん、と思わなくもないけど、
当時の特撮としては、
凄かったのだろう。


しかも、ダイナマイトを積んだトラックに、
同乗する叶さんと、
彼女を乗用車で追いかける、
悪役の高松英郎さん。


何もそんな日に動かなくなって、
明日にすれば？と思わなくもない。
災害時、無理な行動は禁物よ。


評価　★★★☆☆

コメント 8

暴風圏　台風の映画か？（ﾟ□ﾟ）
by 英ちゃん (2020-09-10 01:18) 

天気が荒れるとアドレナリン大放出！？してハイテンションになる人っていますよねー。わからなくもない。。。
by Ginger (2020-09-10 16:49) 

　子供ながら映画雑誌で見ただけでしたが叶順子さんってセクシーだなと思いました。
by beny (2020-09-12 07:47) 

英ちゃんさん
コメントありがとうございます。

台風の映画かと思ったら、
暴風雨の場面はちょっとでした＾＾；
by 青山実花 (2020-09-12 18:29) 

Gingerさん
コメントありがとうございます。

私も、外に出る用事さえなければ、
吹き荒れる台風を見ているのは好きです＾＾

もちろん、どこにも被害が出ない場合ですけれど。

by 青山実花 (2020-09-12 18:30) 

benyさん
コメントありがとうございます。

叶順子さんは、
若尾文子さんのムチムチした感じとは、ちょっと違う、
健康的なお色気ですね＾＾
by 青山実花 (2020-09-12 18:31) 

これ観に行った日、世間は台風で荒れてたやろ？。

…不謹慎な…。
そんな日によりにもよって「暴風圏」なんて
タイトルの作品を見なくても、
もっと「全員無事」「台風一過」とか
そんな映画、やってないの？。

ダイナマイトを運ぶのに天候は関係ねぇんだよ！。
運びたい時に運ぶんだ！それが男だろ？。

青山実花さんだって試写会に行くのに、
今日は雨だから、とか今日は暑いからでやめる？。
やめねぇだろ？。それと同じくだよ。

青山実花も男だろ？！。
by 裏・市長 (2020-09-21 22:09) 

裏・市長さん
コメントありがとうございます。

まぁ、裏・市長さんたら、
なぜわたくしがこの映画を観に行った日が、
暴風雨だったとご存じなのですか？

まさかわたくしの家の前の電信柱の陰から、
ずっとわたくしを見張っているんじゃないですわよね？
ストーカー行為はやめてくださいませね。

わたくしは、この映画の感想を書くのが、
大変に心苦しく、
泣きながら書いたのですよ。

わたくしは、雨が降ろうが、槍が降ろうが、
試写会があれば、何が何でも出掛けますわ。
だって、運転手付きのリムジンで行くのですよ。
全天候型なのよ。
天気なんて関係ないのよ。
桜模様が浮き出る傘なんて、差した事もないのよ。

by 青山実花 (2020-09-23 22:31)