「港のヨーコ ヨコハマ ヨコスカ」

〔1975年/日本〕


中条さとみ（早乙女愛）は、
家を出たまま行方知れずの姉を探して、
鹿児島から、横浜にやって来た。


さとみは、
美容院、ラーメン屋、喫茶店などで働きながら、
姉の足取りを辿るも、
すれ違いばかりで、
中々上手くいかない。


そんな中、ひょんなことから、
ゴーゴークラブ「カナバル」を経営する早瀬由香（松坂慶子）と
知り合い、
由香から
「ゴーゴーのコンテストに出てみないか」と誘われ・・・。





ダウン・タウン・ブギウギ・バンドの
大ヒット曲、
「港のヨーコ　ヨコハマ　ヨコスカ」が、
最初と最後にフルでかかる。


阿木燿子さんが作詞したという、
「港のヨーコ～」、
最初から最後まできっちり聞くと、
一人の男が、
横浜から横須賀まで、
惚れた女を探し歩いて、
少しずつ距離が縮まっていく様子が、
本当に素晴らしい。
まるで、小説のようだ。


ただ、そういう意味では、
映画はイマイチ。


そもそも、なぜ、失踪した女を探す人間を、
男でなく、
妹という設定にしたのか、謎だ。


しかも、この妹を演じる早乙女愛が、
美容院で仕事中、途中で抜け出して帰ってこない、
喫茶店で仕事中、座席で雑誌を読んでいる、
ラーメン屋で出前中、小学生の草野球に参加する、
などなど、
お給料をもらっているとは思えない
働きっぷり（笑）。


そして、それらを咎められると、
「うるせーな、辞めてやっから、今日までの給料精算しろや」って感じで、
最初から、最後まで
不貞腐れていて、
あんた、なんか面白くない事でもあるの？
と聞きたくなるくらい（笑）。


まぁ、こんな風に書くと、
まるで良い所無しの映画みたいだけど、
凄い事がある。


この映画、大変な美の競演なのだ。


まずは、
早乙女愛さんが働くゴーゴークラブの
オーナーが、松坂慶子さん。
そして、松坂さんの同級生の、
金持ち女の役が、多岐川裕美さん。


松坂さんと多岐川さんは、
ライバル関係でもあり、
2ショットで議論する場面は、
大変な見応え。


さらに、早乙女愛さんと、
ゴーゴー耐久レースで、
一騎打ちとなるのが、
まだ若い原田美枝子さん。


そして、
早乙女さんが探す姉と知り合いだというのが、
キャシー中島さん。
今のキャシーさんは、
どちらかというと、主婦というイメージだけど、
お若い頃、本当に綺麗だったのね。
あれじゃ、勝野洋さんも惚れるはずだわ（笑）。


ストーリー以外は、いい映画（笑）。


評価　★★★☆☆

コメント 12

チョッと前なら覚えちゃいるが、この映画はチト分からねぇな（ﾟ□ﾟ）
ゴーゴーのコンテストのゴーゴーって現代人には分かるまい？
出演者も若い頃は皆美人だったね（ﾟ□ﾟ）
by 英ちゃん (2020-07-07 17:19) 

英ちゃんさん
コメントありがとうございます。

あんた、あの娘のなんなのさ＾＾

ゴーゴーって確かに今は言いませんね＾＾；
この映画では普通に言っていたのですが。



by 青山実花 (2020-07-07 19:28) 

なつかしい曲ですね。
大流行したので、当然映画にもなったでしょうが、記憶にありません。
早乙女愛さんって、「愛と誠」でデビューしてその役名を芸名にした方ですよね。
そんなやさぐれた役をやったなんて。
歌詞からいって、ヨーコをさがしにいくのは男性ですよ、確かに。

by わたし (2020-07-07 21:41) 

なんだかとても残念な映画ですね。
原曲の良さがちっとも生きていない。。
（って見ないで言っててすみませんが。。
　「こういう風に」聞くと、あまり見たくないなぁぁ。。
　まあ、見る機会もそう無いでしょうが。。）

1975年。。
ひぇ～～ぇ！
45年も昔の映画だったのですね！！
（え？ワタクシ、ってその頃「10代」！？）
ゴーゴー喫茶（クラブ？）も競演されている役者さん達も
つい最近、大活躍されていた、とばかり。。

ワタクシも「ばぁば」になる訳です。。
by 向日葵 (2020-07-08 00:26) 

　大ヒットした音楽に便乗した映画って中身がやっつけ仕事というかスカスカの作品が多い気がします。でも同映画の女優陣の華やかさは凄い。とくに若い頃の松坂慶子は勿論、キャシー中島はセクシーだったでしょうね。

　以前かわぐちかいじの漫画で唐獅子警察が日活で映画化されたので見に行った所、漫画とはかけ離れたつまらない内容でがっかりしたことがあります。
by beny (2020-07-08 09:50) 

わたしさん
コメントありがとうございます。

早乙女愛さんは、「愛と誠」の愛役のオーディションに
受かって、デビューされたのですよね。
少し大人になってからは、ポルノチックな
映画に出られてたりもしていましたね＾＾

ほんと、ヨーコを探すのは、
彼女に惚れ抜いている男性にしてほしかったです。

by 青山実花 (2020-07-08 20:39) 

向日葵さん
コメントありがとうございます。

音楽があれだけ素晴らしいのですから、
あの歌詞の基本に忠実に描いたら、
もう少しいい映画ができたと思うのに、
残念です。

45年と聞くと、長いですが、
意外とあっという間ですね。
人生って結構短いんだな、と思います。

そんなそんな、「ばぁば」などと仰らずに。
人間、死ぬまで青春でーす＾＾
お互い、感染に気を付けながら、
楽しい事を沢山しましょうね＾＾

by 青山実花 (2020-07-08 20:40) 

benyさん
コメントありがとうございます。

ヒットの記憶が薄れないうちに、
慌てて作るので、内容が薄くなってしまうのでしょうか。
内容がアレな分、女優さんたちで補ったのかな（笑）。

「唐獅子警察」は未見です。
つまらないと言われると、
逆にちょっと興味が湧いたりもします（笑）。

by 青山実花 (2020-07-08 20:41) 

早乙女愛ありきの企画だったんでしょうかね。。でもこれだけ美女を揃えてくれたら満足！
by Ginger (2020-07-10 12:36) 

Gingerさん
コメントありがとうございます。

私も同じ事を思いました。
とりあえず、早乙女愛とヒット曲をくっつけちまえ、みたいな＾＾；

女優さんたちには大満足でした＾＾
by 青山実花 (2020-07-10 19:02) 

あんた…あの子のなんなのさ？。

当時流行ったらしいなぁ…（と若いフリをする）。
この映画が1975年の公開でしょう？、
1981年のドラえもん映画のタイトルが、
「ぼく、桃太郎のなんなのさ」。

まだみんな「なんなのさ」を普通に使っていた。

この当時はヒット曲も流行語も息が長かったな！。
今、ラッスンゴレライ！とか叫んでる人、いないでしょ？。
逆に今、アッポーペ～ンとか言って笑ってる人を
見てみたい。

本作は製作者の「意地」を感じる。
なにがなんでも歌の通りになぞったような
映画は作らない！という強い意志が。

設定を変えてやる！。

だって山根成之監督だよ？！。
このブログでもこの監督の作品、
いっぱい紹介されてるじゃん。

「さらば夏の光よ」「おとうと」「愛と誠」、
「しあわせの一番星」…あれ…どれも、
マトモに映画化してないものばかりのような…。
気のせいか…。

中でも問題作は「オレンジロード急行」らしい。
2017年に一度、DVD化の企画があったのだが、
突如、謎の中止。その理由は明らかにされていない。

最近も放送予定があったのに中止になってる…。

この監督、多分…原作とか読まずに作ってんじゃない？。
助監督にあらすじだけ聞いて、ふ～ん…って感じ。

まるで組み立て説明図を見ずにプラモデルを
作り始める子供のようだ…。
で、部品が余る、もしくは足りない。
…完成できずに泣く。そんな印象。
by 裏・市長 (2020-07-15 23:13) 

裏・市長さん
コメントありがとうございます。

わたくしも、
この歌が流行った頃は、まだ30代、
世間からは、
「あんた、ウラーのなんなのさ」
と言われたものでございます。

なにせ、あの頃は、
まだお互い、若かったですものね。
今より、コメント欄での喧嘩も激しくて、
時々、どなたかから、
「まぁまぁ」と仲裁に入っていただきました。

あれほどいがみ合っていたというのに、
世間の一部の人々からは、
「喧嘩するほど仲がいい」などと
勝手に誤解されて、
裏・市長さんに思いを寄せる女性たちから、
「あんたウラーのなんなのさ」というコメントが、
怒涛のごとく寄せられたものでございます。

「なんなのさ」も何も、
なんでもない、としか言いようがありませんわね。
裏・市長さんはバレンタインになると、
チョコレートがトラックで送られてくるそうですけど、
わたくし、その方たちから殺されたくありませんわ。


「オレンジロード急行」ですか？
観たいんですか？

実はわたくし、
この映画のビデオ、持っておりますわよ。

え？貸してほしい？
普段、あれほど喧嘩しているわたくしから、
ビデオを借りたいと？
なんと、びっくり、図々しい方ね。
そうね、ご自宅に送って差し上げてもいいですけれど、
でも、わたくし、裏・市長さんの住所を知らないんでしたわ。

by 青山実花 (2020-07-24 17:01)