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「アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル」 [映画]

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〔2017年/アメリカ〕


貧しい生まれながら、
フィギュアスケートの才能の恵まれた
トーニャ・ハーディング(マーゴット・ロビー)は、
アメリカ人女性として、
初のトリプルアクセルを成功させる。


そんな中、
トーニャの最大のライバル・ナンシー・ケリガンが、
リレハンメルオリンピック選考会の直前、
何者かに襲撃され、
選考会に出場不可能となってしまう。


事件の2週間後、
トーニャの元夫・ジェフが、
事件に関与したとされ、
逮捕される。


当然、トーニャの関与も疑われ、
全米スケート協会は、
彼女を追放しようとする動きに出るが・・・。





フィギュアスケートが、
技術点だけでなく、
選手本人の見た目や、品位、優雅さが重要な採点基準になるのは、
その試合を観ていれば、
察しが付く。


トーニャ・ハーディングの事は、
「ナンシー・ケリガン襲撃事件」より前から知っていたけれど、
こう言ってはなんだけど、
どこか、他の選手と違う、というか、
品格において、一段下のような印象があったのは確か。


映画を観ると、
トーニャはその品格のなさから、
審査員たちから嫌われている。
まぁ、それは仕方あるまい。
だって、フィギュアスケートだから。
それ以上でも、それ以下でもない。


で、そんな彼女に纏うやさぐれた雰囲気の理由が、
この映画を観ていて、やっと分かった。


トーニャ本人の振る舞いにも
大いに問題があるのは間違いないけれど、
彼女の母親って人が、
なんとも「強烈」としかいいようのない、
品格のない女性で、
トーニャは、幼い頃に学ばなければならなかった何かが
完全に欠落していると思われる。


さらに、若くして結婚した夫からは、
激しい暴力を振るわれ、
逃げては、また戻る、の繰り返し。
なんというか、日本でいう所の、
典型的なヤンキー人生。
ヤンキーの連鎖。


ナンシー・ケリガン襲撃事件の時、
トーニャは、
「彼女が殴られたのは一度だけだよ。
 私が殴られた回数を考えたら、マシじゃん」
みたいな事を言う。
そんな理屈って、
普通じゃちょっと思い付かないし、
彼女の人生を表すのに、
めっちゃ分かりやすいセリフでもある。


事件が大事になって、
一度、母親がトーニャを訪ねてくる場面がある。
あぁ、やっぱり、
確執はあったけど、母は母だ。
娘の窮地に、
居ても立っても居られなかったに違いない・・・


・・・なーんて、私も甘い。
やっぱり馬鹿親は、馬鹿親のままだった。
母親の最低の行為に、
あぁ、この人は、
子を思う心なんて、
本当に1ミリも持ち合わせていないんだと、
むしろ清々しいような気持ちにさえなる(笑)。


華々しいフィギュアスケートの裏側と、
実際にあった事件を描いた映画として
中々面白い作品であった。


評価 ★★★★☆

nice!(120)  コメント(18) 
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コメント 18

わたし

わすれられない、フィギアのトーニャ・ハーディング
なぜわたしがわすれられないかという、理由はわからないけれど、あまりに、強烈なライバルに対するひどい仕打ち、そのあとの(前かな?)競技で、自分がうまく行かなかったときに、泣き叫びながら紐が解けた、と訴えている姿。
なんとも、スポーツマンとして醜い姿でした。
映画になっているのですね、観たいなあ。
by わたし (2020-06-24 15:20) 

わたし

あった!
AMAZONプライムで無料でみられます、実花さんありがとう!
by わたし (2020-06-24 15:22) 

青山実花

わたしさん
コメントありがとうございます。

仰りたい事、分かる気がします。
本文でも書きましたが、
「何がどう」というわけではないけれど、
彼女はどこか他の子とは違っていました。
やっぱり品格? ←自分を棚に上げてますが^^;

靴ひもの事も、強烈に覚えています。
どんな時でも、悪い意味で、
「外さない人だなぁ」と。

by 青山実花 (2020-06-24 17:29) 

青山実花

わたしさん
コメントありがとうございます。

Amazonにありますね^^
ぜひご覧になってください。
靴ひも事件も描かれておりますので^^;
by 青山実花 (2020-06-24 17:30) 

beny

 フィギュアスケートの映画ってかなり希少じゃないですか。
by beny (2020-06-24 19:12) 

Ginger

本当に当時、お下劣なオーラを感じていました。ナンシーのソフィスティトな感じはトーニャには余計に腹立たしかったでしょうね。。。
フィギュアじゃなく、最初からプロレスに行ったら凄いスターになっていた気がします。。。
by Ginger (2020-06-24 19:55) 

拳客の奥様

観ました☆誇張してたとしても、本当に毒親でしたね。
by 拳客の奥様 (2020-06-24 20:59) 

hideta-o

昔、トーニャハーディングがナンシーケリガンの足を蹴りがん、なんて馬鹿なこと言ってたのを思い出しました^=^;

by hideta-o (2020-06-24 22:49) 

ヤマカゼ

アメリカの女性シンガーで20代でデビューし1曲目でヒットしましたが、同じく母親がマネージャーをしていてお金をがめてしまい、親子同士で裁判を起こしその後音楽活動を辞めてしまった方がいましたね。
結構可愛らしい方でしたが名前を忘れてしまいました。
by ヤマカゼ (2020-06-25 00:53) 

青山実花

benyさん
コメントありがとうございます。

確かに、咄嗟にフィギュアスケートの映画って
思い出せませんね。

by 青山実花 (2020-06-25 15:17) 

青山実花

Gingerさん
コメントありがとうございます。

あ、少し安心しました。
トーニャに関して、ちょっと酷い書き方をしたかなと
思っていたので^^;

確かに、最初からプロレスだったら、
あんな事件は起こさなかったでしょうね。

by 青山実花 (2020-06-25 15:17) 

青山実花

拳客の奥様さん
コメントありがとうございます。

あの母親は強烈でしたね。
まぁ、この親にしてこの子あり、でしたが^^;

by 青山実花 (2020-06-25 15:18) 

青山実花

hideta-oさん
コメントありがとうございます。

確かにケリガンは足を攻撃されたので、
そのギャグは正しいかもしれません^^;

by 青山実花 (2020-06-25 15:18) 

青山実花

ヤマカゼさん
コメントありがとうございます。

安達祐実さんも、
子役時代に稼いだ金をくれと親に言ったら、
「一円も残っていない」と言われたそうですね。
悲しい話です。

by 青山実花 (2020-06-25 15:19) 

わたし

昨日すぐに、観ました。
ドラマというより、ドキュメンタリーですね。
クズの周りに、クズが集まっている、という事でしょう。
そもそもの、根元は母親ですね。
最初から、プロレスだったらあの容姿と気性で成功していたのでしょうね。




by わたし (2020-06-25 20:40) 

青山実花

わたしさん
コメントありがとうございます。

本当、リアルな作りに思えましたね。
あの母親は強烈でした。
トーニャが幼少の頃の、スケートリンクでの振る舞いなど、
絶対近寄りたくない人ですね。


by 青山実花 (2020-06-26 20:32) 

裏・市長

このポスタービジュアルに使われてる写真!。

見事やな!。

この一枚ですべてを表している。
ふてぶてしさ、足の開き具合、角度での
この登場人物、そして物語の背景。

ここまで見事なポスターは、近年類を見ない。
最近のはゴチャゴチャと、出て来る人を平等に
載せてございます…そんな忖度ばっかり。


ナンシー・ケリガンという名前もまたいい!。
もう、この女に逆らうなよ、
逆らえば蹴られるぞ!…なにを?!。
ガン(玉)を。

どこの?。…それは言えんな…という感じで。

もう言葉にするたび、この名前は股間が痛みます…。


Amazonプライムにあるんですね!。
青山実花さんのオススメだ。
ぜひ、気が向いたら見てみます。そのうち。多分。
いつか。また機会があれば。前向きに善処します。
by 裏・市長 (2020-07-01 21:24) 

青山実花

裏・市長さん
コメントありがとうございます。

裏・市長さん、わたくしは今日ほど、
裏・市長さんと友達の契りを結んでおいて良かった!
と思った日はございません。

まさか、あの伝説の女子フィギュアスケーター、
トーニャ・ハーディングと裏・市長さんが
リレハンメル五輪の出場権を賭けて、
同じ予選で争ったとは、
夢にも思っておりませんでした。

半信半疑でyoutubeを観てみましたら、
裏・市長さん、本当に出場してますね!
ピンクのコスチュームが本当に可愛い!
めちゃくちゃ似合っていると思いました。
予選落ちされたのは、残念でしたが。


ところでナンシー・ケリガン襲撃事件は、
ハーディングとは何の関係もない事が最近分かったそうですね。

防犯カメラに映った映像を解析すると、
どうやら犯人は、身長180センチくらいの色の黒い東洋人だったとか。

あれ?
裏・市長さんのお家の裏に捨てられている、
その鉄パイプ、どうしたんですか?

by 青山実花 (2020-07-07 10:06) 

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