「恐怖の時間」

〔1964年/日本〕


都内のある警察署内は、
今日は平和で、
宿直以外の刑事たちは、
そろそろ帰る準備をしていた。


するとそこへ、拳銃を持った男（山崎努）が押し入り、
「山本という刑事を殺す」と息巻いた。
男は、麻薬の密売をしていた自分の恋人が、
山本刑事に射殺された事を、
逆恨みして、やって来たのだ。


しかし、当の山本は、
外出していた。
男は、刑事たちを人質に立て籠り、
山本を待つと言う。


男は、拳銃だけでなく、
瓶に入ったニトログリセリンを持っていた。
これだけの量のニトロが爆発したら、
この建物など、吹っ飛んでしまう・・・。





大抵の立て籠もり映画は、
ものすごく緊張する作品が殆どだけど、
この映画は、それほどでもなかった。


だって、監禁されているのは、
刑事たちよ。
普通に考えて、犯罪のベテランよ。
しかも、7～8人もいるのよ。
それだけ雁首揃えて、
こんなチンピラの一人くらい、
対処できなくてどうする。


・・・と、そう思いながら観ていたけれど、
刑事さんたち、
結構、失態が多い。
口を滑らせて、
山本刑事が帰ってくる時間を言っちゃったり、
事情を書いた紙を、窓から落としたのに、
通報を受けた人が、
その部屋に電話を掛けてきたり。


途中、なんとかして、
チンピラの手から、
拳銃を離す事に成功したのに、
その拳銃を手にしたのは、
なんと、殺人で逮捕されて、
手錠で繋がれていた女。
鈍くさい流れだわ（笑）。


犯人が待つという山本刑事の役を、
加山雄三さんが演じているのだけど、
その妻役が、星由里子さん。


「若大将シリーズ」は観た事がない私でも、
2人が名コンビだった事は、
当然、知っている。


この映画と、「若大将」シリーズとでは、
どちらが先だったのだろうと、
調べてみたら、


「若大将」が1961年から1971年で、
この映画は、なんと1964年。
おそらく、シリーズの全盛期じゃないか。


当時のお客さんたちは、
きっと胸ときめかせたんじゃないかなぁと、
勝手に想像。


だって、星由里子さんは妊娠していて、
加山さんが付き添って、
病院で検査を受けた帰り、というシーンが出てくるんだもの。
なんだか、洒落ている。


「若大将」シリーズにも、
そろそろ、とりかかってみたい。


評価　★★★☆☆
〓

コメント 8

監禁されているのは刑事たちでも映画だからね・・・
それを言っちゃぁ御仕舞いよ（ﾟ□ﾟ）
by 英ちゃん (2020-05-19 00:21) 

ん～・・・作りすぎてる映画のようですね。
面白くおかしくと複雑にすると返って白々しくなりますね。
でも一時楽しめたでしょう。
by 旅爺さん (2020-05-19 08:54) 

それだけ雁首揃えて、
こんなチンピラの一人くらい、
対処できなくてどうする。

･･･この部分に激しく同意いたします～！！(^▽^;)
by よーちゃん (2020-05-19 10:37) 

英ちゃんさん
コメントありがとうございます。

映画の中の出来事を、
現実のようにとらえて、
感想を書くのが好きな質で＾＾。
by 青山実花 (2020-05-19 19:34) 

旅爺さんさん
コメントありがとうございます。

ちょっと刑事さんたちが、
鈍くさすぎるかなぁと思いました（笑）。
はい、映画自体は楽しみました＾＾



by 青山実花 (2020-05-19 19:36) 

よーちゃんさん
コメントありがとうございます。

現実のニュースでも、
警察が犯人を取り逃がしたなんてのを見て、
何やってんの？と思いますが、
それと同じ感覚な気がします＾＾
by 青山実花 (2020-05-19 19:37) 

相手をよく見てからモノを言ってほしい。

これが小倉一郎だったら、
オレひとりでも取り押さえられるさ。

でも…山崎努だぜ！。
念仏の鉄だぜ？！7人や8人で勝てるわけない。
一個連隊でも連れてこなくちゃ。

な、刑事たちが手出しできなかったのは、
やはり持ってただろ？ニトロを…。


そう言えば最近はニトロで爆発…なんていう、
物語を見かけませんね。

昭和の時代、ストーリーに行き詰ったら
とりあえず犯人はニトロを出したもんだ。

もしくは時限爆弾の赤か青か、
どちらかのコードを切る、間違えれば爆発する。
…絶対に刑事は間違えない。

最近の映画やテレビでこんな展開、
見かけなくなったよな！。
やはり使い古されて手法なのだろうか…。

今日のコメント欄もここに来られる
のんびり。100万読者の方は、
「どうせまたエロチカなコメントで締めるんでしょ？」
と思ってるんだろうなぁ。

甘い！それは甘い！シュガーカットを使いなさい。

いつまでもこの私がエッチなままで
いるハズがない。私は常に成長しているのだ！。

今日は社会派で締めてみようかな。
この一言を発すれば一気にこのブログは、
政治色を強める事間違いなし！。

さぁ、いきますよ～。

「安倍政治を許さない！」。

ご唱和お願いいたします。
「安倍政治を許さない！」。
ご賛同、ありがとうございました～。
by 裏・市長 (2020-05-24 04:01) 

裏・市長さん
コメントありがとうございます。

裏・市長さん、
あなたは以前、
昭和の名作ドラマ「ありがとう」のファンだと
言っておられませんでしたか？

本当にあのドラマをちゃんと見ていたんですか？

水前寺清子さん演じる光は、
山岡久乃さん演じる母親に内緒で、
警察学校に通っていましたわね。

なぜ、警察官になる前に、警察学校のような所に
通うのか、
それは、山崎努のようなおっさんが、
いつ襲ってきても、
確実に逮捕できる訓練をするためなのよ。
警察学校の学食にご飯を食べに行っているわけじゃないのよ。

しかも、この映画の警察官は、
山崎努に力で負けているわけじゃないのよ。
口を滑らせたり、
作戦に失敗したり、頭脳で負けているのよ。

高い税金を使って、
警察学校に行った成果がまるで出ていないのよ。
ニトロなんて、飲んじゃうくらいの勇気がなければ、
警察学校を出た意味がないのよ。


それにしても、警察学校って
本当に役に立っているのかしら。

和泉雅子さんは、たった一人のスリを捕まえるのに、
大苦戦していたし、
奈良岡朋子さんは、
猟銃を持った立て籠もり犯に殺されましたわね・・・。

あら、映画の話より、
「ありがとう」の話になってしまいましたわね。

裏・市長さんと62年前に和歌山で会ってから、
また一度も「4」の放送がありませんわ。

放送されたら、自慢してやろうと思っているのに、
残念でなりません。

by 青山実花 (2020-06-02 19:26)