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「殺陣師段平」 [映画]

tateshidanpei1965.jpg
〔1962年/日本〕


「新国劇」の殺陣師・段平(中村鴈治郎)は、
創立者の沢田正二郎(市川雷蔵)から、
もっとリアリティのある立ち回りをしてほしいと言われ、
途方に暮れる。


無学の段平には、
大学出のインテリである沢田の言う意味が、
理解できなかったのだ。


荒れた段平は、酔ってチンピラと喧嘩になり、
すると、そこにリアリズムを発見。
それをヒントにした立ち回りは、
大評判となる。


次の目標は、東京での成功。
女房のお春(田中絹代)を置いて、
沢田について上京した段平だが、
東京では、
段平の殺陣はなぜか受けず、
さらに、お春の具合が良くない、と電報が届く・・・。





昨日書いた、
1955年の「殺陣師段平」のリメイク。


この映画のタイトルと、
市川雷蔵主演、と聞いた時は、
てっきり雷蔵が段平という人の役を演じているのだとばかり
思い込んでいた。


でも、1955年版を観て、
雷蔵が段平の役って変だ、
おそらく段平は、中村鴈治郎で、
雷蔵は、沢田を演じるのだろうと、
察しがついた。


大学を出た、インテリで、
「新国劇」の創設したという
沢田の役が雷蔵にピッタリだ。
眼鏡姿も決まっている。


もちろん、段平を演じる、
中村鴈治郎さんもいい。
私は鴈治郎さんが大好きだ。
大阪の飄々としたおっさんの役をさせたら日本一。
たまに、標準語の役をされている映画を観ると、
ガッカリしてしまう(笑)。


段平と、女房のお春とのやり取りは、
55年版の方が断然いい。
山田五十鈴さんと、田中絹代さんの
違いもあるのかもしれないけど。
やっぱり山田五十鈴さんって、
色気があって、可愛い。


難を言えば、こちらの方は86分、
55年版は103分なので、
かなり短く、
なんだかダイジェスト版を観ている気がしないでもないけど。


この映画、
1955年に、
森繫久彌さんが段平役を演じる、
「人生とんぼ返り」というタイトルの作品もある。
女房役は、山田五十鈴さんが再演しているようだ。


うーん観たい。
レンタル店にあるのは分かっているので、
借りに行かなくちゃ。


評価 ★★★☆☆

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Ginger

五十鈴師匠♡私のおばあちゃんが崇拝していて、コドモごころには、その魅力が???でしたけど、大人になってから昔の時代劇をよく観ているのですが、いい女ですよね~♡♡和の美の極み!
by Ginger (2020-03-22 17:09) 

拳客

殺陣師の映画ですか、切られ役の「太秦ライムライト」とも観ていないので、両方観てみたいですね。
by 拳客 (2020-03-22 17:27) 

青山実花

Gingerさん
コメントありがとうございます。

大人になってこそ分かる、
山田五十鈴さんの魅力。
素敵だし、そのオーラに圧倒されますね。
私は映画「疑惑」での、
「おだまりっ」の一言が一生忘れられません^^
by 青山実花 (2020-03-22 22:42) 

青山実花

拳客さん
コメントありがとうございます。

殺陣師は時代劇にはなくてはならない人ですね。

「太秦ライムライト」私も未見です。
いつか観てみたいです。
by 青山実花 (2020-03-22 22:47) 

裏・市長

てぇ~~~~!立つんだジョォォ~!!。

へへっ…青山くん。
おめぇ、やっぱり拳闘をやりてぇんだな。
連日、このワシの事をブログに書くとはな…。

キミだからそっと教えてやるんだが、
いいかよく聞け、よく聞くんだ。

ワシの代名詞のように語られる、
「立つんだジョー」と言うセリフな、
ワシは劇中ではいっぺんも言ってはおらん。

それどころかワシは何度もリングに
タオルを投げ込もうとして西に止められたんじゃ。
ワシはもう立つのはやめてくれと願ったもんじゃ。

それなのに、なぜこのセリフがひとり歩き
してしもうたんか…。それは…。

小池朝雄さんの歌う、エンディングテーマ、
「ジョーの子守唄」の中に、
「立て、立つんだジョォォ~!」という、
セリフが入るんじゃ。

それが毎回流れるために、
視聴者の脳裏に刷り込まれて
しもうたんじゃろうなぁ。

ちなみに青山くんというのも実際に登場する。
少年院の院生じゃぁ。
多分、映画のタダ観か電車のキセル、
期限の切れた年パスで上野動物園にでも
入ったんじゃろうなぁ…。

by 裏・市長 (2020-04-05 02:47) 

青山実花

裏・市長さん
コメントありがとうございます。

なんだよ、
丹下のおっさん、
また出てきたのかよ。
あんたも出好きだな。
今、新コロが猛威を振るってるんだぜ、
いくら泪橋の向こうが治外法権とはいえ、
ウイルスにそんな事は関係ないぜ。

家に引っ込んどきな。


おっさん、分かるよ、
あたしも、聞いた事があるよ、

星一徹の伝説を。

世間のみんなは、
星一徹は、ちゃぶ台返しを
毎日のようにしていると思っているであろうが、

実は、アニメの中では、
一度しかしていないらしいな。

しかし、主題歌が流れる中で、
ちゃぶ台返しの絵があるせいで、
星一徹 = ちゃぶ台返し
というイメージがついてしまったという。


丹下のおっさんも、星一徹も、
一流のスポーツ先週を育成しているというのに、
誤解される点も同じとはな。

by 青山実花 (2020-04-05 15:41) 

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