「みとりし」

〔2019年/日本〕


娘を亡くし、
生きる気力を失った柴久生（榎木孝明）が、
ある朝、出社すると、
上司が、同僚の死を軽く扱う様子に、
さらに失望、
柴は会社を辞める事を決める。


五年後。
柴は、岡山県のある町の、
看取りステーションに勤務していた。
「看取り」とは、
余命わずかな人のために、
不安を取り除き、
最後の瞬間まで面倒をみる仕事だ。


看取りステーションに、
新人・高村みのり（村上穂乃佳）が入ってくる。
真面目なみのりは、
懸命に看取りの仕事を向き合うが・・・。





試写会で観た。


「みとりし」とは「看取り士」という事で、
その仕事は、
あらすじに書いた通り。


主演は榎木孝明さんだけど、
実際は、現場で働く、
村上穂乃佳さん演じる、23歳のみのりが主人公のようだ。


みのりはとても一生懸命で、
こんな女の子が、
自分の最期の時に、
励ましてくれたらいいな、と思うんだけど、
問題も出てくる。


彼女が献身的にお世話をした老人の遺言書に、
「みのりに財産を譲る」みたいな事を書いてあり、


そこに、音信不通だった息子が現れて、
「親父をどうやってたぶらかしたんだ」みたいな事を言う。
ショックでみのりが泣きだすと、
「泣き落としかよ」だと。


金が絡むと、
人間、人が変わったようになるのは、
よく聞く話だけど、
こんな言われ方されたんじゃ、
対応に困るわ。
もちろん、赤の他人のみのりに、
相続なんてさせられない、という気持ちは分かるけど、
もう少し、お世話をした人の気持ちにも寄り添ってほしい。
榎木さんは、その遺書を焼き捨て、
「これでいいでしょう」と。


職員の女性に、
「添い寝をしてくれ」という老人もいる。
当然、断ると、
杖で激しく殴打され、
女性職員は、怪我をしてしまう。


年を重ねたかたの一部には、
怒りをコントロールできない人がいるというのは、
よく聞く。
自分の思う通りにならないと、
暴力（言葉も含め）で訴えるという。
「キレる老人」が問題にもなっているし。
なんとかならないのかなぁ。
本人は「認知症なんで」で済ませても、
された方は、めっちゃ傷つく。
自分も年を取ったら、
気を付けたいなぁ。


最期を、
誰もが納得する形で迎えるのは難しい。
まぁ、そんなこんな色々あっても、
自分の死後、50年も経っちゃえば、
憶えている人なんて誰もいなくなるわけだけど。


評価　★★★☆☆
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コメント 10

明日、何があるかわからないけど、どう死ぬかは、どう生きるか、が大切だなとあらためて思っています。大切な存在が、生死を彷徨ったから。。。
by Ginger (2019-08-28 21:05) 

最近、日本映画にはまっています、AMAZONでも日本映画ばかり。年取ると、「あー、それわかる、わかる」という共鳴できるものを求めるのかな、だからこの映画とても興味があります
by わたし (2019-08-29 08:26) 

これは見てみたいですね。関心あります。
by JUNKO (2019-08-29 17:14) 

うーん。。。
悲しいけど日本中にこの手の問題がいっぱいあるんやろね。
うちも実家に年老いた両親がいるし、
悩ましいですわー。
by よーちゃん (2019-08-30 07:42) 

え、故人の遺書、遺言、焼き捨てちゃうのん？。
それはちょっと問題あるだろう？。

故人の遺志はどうなるんよ？。

自分が年老いて、家族は誰も寄り付かず、
施設に入れられたまんま…。
そんな状況だったら、最後に世話してくれた人に、
全財産やってもいいと思っても仕方ない。

家族に対するあてつけ…というか、
腹いせもあるだろうし。

ボクの遺書にも青山実花さんの名前を
書いておいてもいいかな～と、考えてるんですよ。

でも、今の状況ではとても書く気にならない。

もう少し、やさしさを持って、いたわってやらないと。

普段どれだけ、このボクをコバカにして、
突き放した塩対応をしているかは、
ここに来られている皆さんが証人です！。

今からでも遅くなはい。心を入れ替えなさい。
皆さんもそれを望んでいるハズです。

そうすればボクも心置きなく、
遺言書に青山実花さんに全財産と、
ボクのブログの更新権利を譲ると書き残しましょう。

いいですよ、ボクのブログ。
週に2～3回はクレームが来るんです。
対応が本当にめんどくさいです。

いきなり喧嘩腰で訴えてやる！なんて朝飯前ですよ。
いいでしょう？。

by 裏・市長 (2019-08-31 04:29) 

Gingerさん
コメントありがとうございます。

私も、どう死ぬかは、
今まで生きてきた形だと思います。

Gingerさん、色々おありでしたので、
考える事も多かったでしょうね。

by 青山実花 (2019-08-31 09:39) 

わたしさん
コメントありがとうございます。

私も、邦画、大好きです。
やっぱり、日本人でないと分からない心ってありますよね。
これからも、お互い、日本の映画をいっぱい観ていきましょう＾＾

by 青山実花 (2019-08-31 09:40) 

JUNKOさん
コメントありがとうございます。

考えさせられる映画でした。
ぜひご覧になってくださいね＾＾

by 青山実花 (2019-08-31 09:40) 

よーちゃんさん
コメントありがとうございます。

高齢化社会の問題ですよね。
長生きは素敵ですが、
考えさせられる事も大いにあります。

by 青山実花 (2019-08-31 09:40) 

裏・市長さん
コメントありがとうございます。

そうなんです、
他人の遺書を焼き捨てるって、
榎木孝明さんは、酷い人ですわ。

だって、みのりの気持ちになってくださいよ。
彼女は心の中で、

「お！なんだって！私に財産をくれるってか？
　ラッキー！
　爺さんの面倒をみた甲斐があったぜ！」
と、心でガッツポーズしたんですよ。

なのに榎木さんたら。

みのりは、燃えてゆく遺書を見て、
「アーーーーーっ！榎木！余計な事すんじゃねーよ！」
と思ったでしょうね。
本当に罪な事をしてくれたものですよ。


え！？
本当ですか？

裏・市長さん、あの六本木の駅前の
一等地の戸建てを、
わたくしに譲ってくれる決心がついたのですか？
ありがとうございます。

まぁ、当然といえば、
当然ですけどね。
後期高齢者の裏・市長さんから、
毎日毎日、嫌がらせをされて、
それに耐えて耐えて、
お相手して差し上げているのですから、
それくらいの報酬をいただいても罰は当たりませんわ。

ブログの権利も一応いただいておきます。
すぐ解約してもいいんですよね？

by 青山実花 (2019-08-31 09:41)