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「盆唄」 [映画]

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〔2019年/日本〕


試写会で観た。


福島県双葉町に伝わる「盆唄」を
何とか後世に伝えようとする
人々を描いたドキュメンタリー。


2011年の東日本大震災以降、
多くの被災者の皆様が、
日本各地にバラバラに散るように
避難するしかなかったわけだけれど、
福島県双葉町の皆様も例外でなかった。


元住人の皆様は、
双葉町に先祖代々伝わる「盆唄」の存続が
危ぶまれると危惧していた。


そこで、歌い手や、太鼓や笛の名手たちが、
ハワイに行き、
自分たちの唄を伝える。


いつかいつか、
双葉町がかつての活気を取り戻した時、
この唄を伝えてやってほしい、と。


震災と原発事故で、
閉鎖された町の映像は、
今までにも見た事があるけれど、
何度見ても、見慣れるという事がない。


自分の町なのに、
自分の家なのに、
自由に出入りする事ができず、
閉ざされたゲートの前で、
身分証明書を提示して中に入り、
滞在できるのは5時間だけ。


元の家の周辺には、
天敵のいないイノシシの親子が
普通に歩いていて、
驚かされる。


もう生きている間に、
故郷に戻るのは無理かも、と、
人々の間には
そんな諦めムードも漂い始めているけれど、


あぁ、なんとかならないものなのか。


ラスト、
元双葉町の皆様は、
力を合わせて、
櫓を組み、
盆唄を披露する。
その場面は圧巻。


評価 ★★★☆☆

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コメント 6

きよたん

当事者でなければその苦悩は完全には分かりませんが
震災による倒壊よりも辛いものというのは分かります
深刻なのは帰還せよと言われても未だに家に帰れないと
いうことなんですよね
この映画で少しでも分かりたいです。
by きよたん (2019-01-17 21:16) 

リュカ

あー、レビューを読んで
いろいろ思うことがあります><
これは見てみたいな。
自分なりにどう感じるか。
by リュカ (2019-01-18 10:17) 

裏・市長

まだまだ復興したとは、とても言えない日本。

でも、総理をはじめ、この国のエライさんは、
復興支援だのなんだの、口先だけで、
東京オリンペックだ、海の玉子だ、新しい天皇だ、
新元号はまだ発表してやんねーよ~だ、などと、
浮かれておられます。

オリンペックのために造られる新施設の数々、
あれだけの人員、技術を集めれば、
震災の被害をうけた場所も
一週間で片付くんじゃねぇの?。

そんな風に思う事はいけない事でしょうか。

ここはやはり、景気を底上げするために、
まず、国民として新しい天皇を祝福し、
オリンペックの成功を一丸となって祈念せねば
ならないのでしょうか。

こんな事をここに書く私は非国民でしょうか?。
いいえ、裏・市長です。
by 裏・市長 (2019-01-20 03:43) 

青山実花

きよたんさん
コメントありがとうございます。

いままで普通に幸せに生きてきたのに、
ある日突然、その幸せが奪われる。
帰る家もなく、
全く知らない土地で一からのスタートというのは
本当に大変ですね。
それは他人事ではなく、
いつ誰の身にも起こりうる事ですね。

by 青山実花 (2019-01-22 22:49) 

青山実花

リュカさん
コメントありがとうございます。

色々考えさせられますね、
リュカさんにも観てほしいです。
きっと色々感じられる事があると思います。

by 青山実花 (2019-01-22 22:49) 

青山実花

裏・市長さん
コメントありがとうございます。

確かにこの国は、
お金の使い方の優先順位が
間違っている気がしますね。

オリンピックなんて、
誰もやってくれと頼んでいないのに、
勝手に贈賄ってどういう事なのでしょう。
贈賄しても、
結果的、その何十倍も儲かるから、
するんですよね。
金金金、
そんなに金に執着してどうするの?


新しい天皇?
祝福?
できるの?あれで・・・。

by 青山実花 (2019-01-22 22:50) 

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