「バーバラと心の巨人」 [映画]
〔2017年/アメリカ〕
いつも、頭にウサギ耳を付けている、
風変りな少女・バーバラ(マディソン・ウルフ)は、
近く襲来すると思われる
「巨人」を倒すため、
罠を仕掛けたり、木に餌を擦り付けたり、
対策に余念がない。
そんなバーバラを、
兄は馬鹿にし、
学校では、いじめっ子に目を付けられ、
彼女は殻に閉じこもるばかり。
そんなある日、
イギリスからの転校生・リーズに声を掛けられたバーバラは、
少しずつ心を開いてゆき、
また、カウンセラーのモル先生も、
彼女を気に掛けてくれる。
実はバーバラの奇妙な行動には、
ある理由があったのだ・・・。
「怪物」の存在を信じ、
いつか来るであろう、
「それ」と対峙する日に備えて、
準備をする、
変わり者と呼ばれる少女・バーバラ。
バーバラが
「怪物」に見立てているのは、
ある悲しみで、
怪物を倒せば、その悲しみも消せるという、
思い込みが作り出した幻想。
それは、現実を直視できない少女が、
自分の心を無意識に守るために生み出した、
必要なものなのだろう。
それほど、その「悲しみ」とは、
彼女にとって、過酷な問題なのだ。
そんなバーバラを心配する、
カウンセラーのモル先生。
先生は、彼女の事を、
とても気に掛けてくれているのだけれど、
そう簡単に心を開いてはくれない。
結局、人は、
悲しみにも、絶望にも、
一人で立ち向かうしかないのだろう。
だって、
この世界に、全く同じ境遇の人はいないし、
自分は、世界にたった一人の自分なんだもの。
評価 ★★★☆☆
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