「トラスト・ミー」 [映画]
〔1991年/アメリカ〕
妊娠し、高校を中退したマリア(エイドリアン・シェリー)は、
両親にその事を告げるが、
案の定、大騒動になり、
父はショックのあまり死んでしまう。
マリアが、お腹の子の父である同級生に妊娠を打ち明けると、
彼は仰天し、
大学の推薦はどうなるのか、
アメフトの選手になる夢はどうなるのか、と、
自分の心配しかしない。
一方、コンピューター技師のマシュー(マーティン・ドノヴァン)は、
テレビ工場に勤めていたが、
会社の方針と合わず、
辞めてしまう。
そんなマシューを不甲斐なく思う、
朝鮮戦争帰りの父は、
いつも怒鳴ってばかりで、
家の中にマシューの居場所はない。
そんなマリアとマシューが出会った。
マリアにどんどん惹かれてゆくマシューは、
彼女が妊娠しているのを承知で、
プロポーズするが・・・。
上映会で観た。
インディーズの巨匠・ハル・ハートリー監督の
1991年の映画で、
日本ではDVD化されていないのだけれど、
この度、有料放送で放映される事となり、
その記念の上映会なのだそうだ。
上映前に、
映画ライターの村山章さん、
映画監督の深田晃司さん、
ミュージシャンの嶺川貴子さんによる
トークショーが行われ、
ハル・ハートリー監督の魅力が存分に語られた。
深田監督は、
最近のハリウッドの「流行」である、
「最初は仲の悪い家族」が
↓
「紆余曲折を経て」
↓
「和解」して
↓
「大団円」
という流れが「リアルでない」と言われ、
そうではないこの映画は、とてもいいと話された。
確かに、家族間の確執は、
映画のように簡単に解決できる問題じゃない。
嫌な言い方だけど、
死んだ時が解決の時、という場合も多いと思う。
今の映画は保守的で、
家族第一主義みたいなところがあるから、
仕方ないんだろうけど。
※シネマトゥデイさんより
その後、ハートリー監督の映画に、
楽曲を提供された事もある嶺川さんが、
歌を3曲披露。
素敵な歌声でした。
映画は、といえば、
妊娠してしまったJKと、
失業してしまった男という、
世間的にはどうなのよ?と思われる男女が出会って、
惹かれ合う様子を描いた、
あっさりしてるけど、
心に残るラブストーリー。
最初、登場した時のマリアの化粧が、
いかにも90年代な感じで、
清潔感もなく、
妊娠させた男の子にしてみたら、
「この子になら、何してもいい」みたいな感じがあったんだろうなぁと、
思わせられる容姿。
けれど、マシューに出会ってマリアは変わる。
どんどん綺麗になる。
マリアは自分にプロポーズしてきたマシューに、
何の予告もなく、
いきなり高い塀の上から、
背中から落ちる。
それは、マシューが自分を受け止めてくれるかどうかの
一種の賭け。
失敗したら大怪我をするであろう、
その行為は、
観ていてヒヤヒヤしたけれど、
ちょっと自分もやってみたいなんて、
思ってしまった私は馬鹿女(笑)。
マシューは、父親が戦争から密かに持ち帰った手榴弾を
いつも持ち歩いていて、
これが重要なアイテムとなる。
手榴弾を持ち歩くのも凄いけど、
それを受け取って、
タンスの引き出しに入れるマリアも凄い。
誰か、私にも本物の手榴弾をプレゼントしてくれないかな(笑)。
別にそれをどうかしようとは思わないけど、
なんとなく、お守り代わりに持っていたい。
評価 ★★★★☆
■本日の記事のよい点■
埋もれた名画…というのはあるね。
知名度はないけれど、個人的に忘れられない。
誰も知らないけれど、ぜひ観てほしいから
買いつけてきました…っての。
■本日の記事のマネしないでね■
予告ナシでいきなり高い塀の上から、
ボクの上に落ちて来る青山実花…。
…無理!今は無理!足腰、弱ってるので、
2人とも即死間違いなし!。
■本日の記事のあぶない人■
「私にも本物の手榴弾をプレゼントして」。
…危険な香りが漂いすぎてるよ!!。
by 裏・市長 (2018-04-03 09:15)
裏・市長さん
コメントありがとうございます。
■Re:本日の記事のよい点■
埋もれた名画、確かにございますわね。
そういった名画をご紹介したいがために、
わざわざ別のブログを立ち上げる方もおられるとの、
噂も聞いております。
■Re:本日の記事のマネしないでね■
裏・市長さん、あなた、
わたくしが落ちて来るのを受け止めるくらい
できなくてどうします。
わたくしは、顔も天使なら、体も天使。
こんなにふわっふわで軽いというのに。
■Re:本日の記事のあぶない人■
今日まで2人は 恋という名の
旅をしていたと 言えるあなたは~♪
by 青山実花 (2018-04-03 17:18)