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「乾いた花」 [映画]

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〔1964年/日本〕


人を殺して服役していたヤクザ・池部良は、
出所して、
古巣の花札賭博場へ行く。


すると、そこに、
場違いな少女・加賀まりこが、
ヤクザたちに混じって勝負しており、
その姿に心惹かれる。


加賀と親しく口をきくようになった池部は、
もっと大きな勝負がしたいと言う加賀を、
別の賭場に連れてゆく。
そこでも加賀は度胸のある賭けっぷりを見せる。


その賭場で、
不気味な目をした、
日本人と中国人のハーフ・藤木孝が気になった池部は、
舎弟に藤木の事を尋ねる。
どうやら、麻薬中毒者らしい。


加賀は麻薬に興味がある素振りを見せ、
池部の神経をイラつかせる。
そんな中、組の仲間が殺され・・・。





出所したばかりのヤクザと、
賭場で大胆な賭けをする少女の物語。


全く隙を見せない池部良がカッチョいい。
何をやっても決して外さない男ってのが、
どこの世界にもいるものだけれど、
彼はその典型。


カッコ悪い事、
みっともない事は、
彼の辞書には無い。
それから失敗も。
そんな彼を好きになれるかどうかで
この映画の好き嫌いが分かれる気がする。


正体不明の加賀まりこの存在感。
まぁ、普通、男だけの花札賭博の場所に、
若い女がいるだけで目立つのは当たり前だけど、
それにしても、
彼女の魅力は凄い。


一度、別の女が、
男にくっついて、
一緒に賭場に入って来る場面があるけれど、
その女と比べてみれば、
加賀の魅力がいかに凄いかが分かる。
女だから珍しいというわけではない。


加賀が、麻薬に手を出したと知って、
怒鳴り付ける池部の気持ち、分かるなぁ。
賭博と麻薬は、
共に悪い事だけれど、
その質は全然違う。


そういう意味で、
池部は、ある種の潔癖さがある。
そこがいいのかもしれない。


評価 ★★★☆☆

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