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「街から街へつむじ風」 [映画]

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〔1961年/日本〕


東京のある街。
バスから颯爽と降り立った青年・正木晋一(石原裕次郎)は、
ドイツで医学の勉強をして、
帰ってきたばかり。
彼は、東京郊外の実家の寺を改装して、
病院を開こうと考えている。


しかし、父の東光和尚(宇野重吉)は、
自分の友人が経営する都内の病院で働けと言う。
院長の田村(東野英治郎)には
既に話はつけてあるから、と。


田村病院に行った晋一は、
病院の待合室が、
チンピラで埋まっている事に驚く。
この土地にホテルを建てたい
徳山不動産が、
立ち退きを拒否する田村病院に、
嫌がらせをしているのだ。


しかも、田村院長の息子で、
副院長をする庄二(小高雄二)は、
過去の手術の失敗で、
すっかり自信を無くし、
その事も、ヤクザのゆすりのネタになっているのだ・・・。





不動産屋に雇われたヤクザに、
立ち退きを迫られている病院にやって来た、
カッチョいい石原裕次郎さん、
という物語(笑)。


いや、
この映画の彼は、本当にカッコいい。
直近で観た、石原さんの映画、
「夜のバラを消せ」では、
 ↓
http://aomikamica.blog.so-net.ne.jp/2017-07-08
彼は既におっさん化していて、
体がモタモタしていると正直に書いたら、
多数のお叱りを受けた(笑)。


この映画は1961年で、裕次郎さん27歳、
「夜のバラ~」が1966年で、32歳。


人は、5年経つと、
おにーさんから、おっさんになってしまうものなのねぇ。
っていうか、
やっぱり30歳が境目なのかしら。


裕次郎さんは、
見た目だけでなく、
やる事なす事、全てがカッコいい。


チンピラに、どんなに凄まれても、
決して怯まず、
喧嘩になれば、
誰よりも強く、
そして、機転が利き、
女性の扱いもスマート。


実際の石原さんがどういう人か知らないけど、
こんな役ばかりしていたんじゃ、
人気なはずだわ(笑)。


ところで、この映画、
「手抜き?」と思われる個所が。


裕次郎さんが働く病院は、
田村病院だというのに、
看板には大きく、
「大下病院」との文字が(笑)。


当時、人気スターは、
年間12本以上も映画を撮っていたというから、
看板を変える時間もなかったのか、
気付かず、そのまま撮影していたのか。


このころ、まさか将来、
映画が自宅で観られるようになって、
こんな事を指摘される日が来るなんて、
夢にも思っていなかったんでしょうね、
映画関係者は(笑)。


タイトルも変。
裕次郎さんは別に、
「街から街へ」と「つむじ風」のように
移動などしていない。
せいぜい、東京と実家とを行き来するだけ。
何もかもが緩い(笑)


評価 ★★★☆☆

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