「少女ファニーと運命の旅」 [映画]
〔2016年/フランス〕
1943年、フランス。
13歳の少女・ファニーは、
両親と別れ、
ユダヤ人の子供たちを匿う施設に預けられていた。
ところが、密告者のせいで、
施設を出ざるを得なくなり、
別の施設に行くも、そこの居場所も分かってしまう。
スイスに行く以外、生き延びる道はない。
ファニーたち、9人の子供は、
列車に乗ろうとするが、
引率の女性とはぐれてしまい、
子供だけで、越境しなければならなくなる。
様々な困難を乗り越えながら、
ファニーらは、
スイスまでたどり着けるのか・・・。
試写会で観た。
実話だそうだ。
最初から最後まで、
緊張感が続く。
ユダヤ人という理由だけで、
逃げ回ざるを得ない子供たち。
引率の女性から、
「今日からあなたがリーダーとして、
皆を引っ張って」と指名され、
戸惑う少女ファニー。
「自分より年上の子もいるではないか」と。
でも、そういう事って、
年齢ではないと思う。
強い精神力と、
的確な判断能力。
それがファニーにあったからこそ、
女性は、全てを彼女に託したのでしょうし。
そして、女性の期待通り、
頑張るファニー。
子供たちがドイツ兵に捕まり、
監禁される場面がある。
観ているこちらにしたら、
このドイツ兵たち、子供相手に、
本当に大人げないと思ったけれど、
彼らは彼らで任務を全うしなければ、
自分の命が危ない、
好きでやってるわけじゃないんだ、と思い直す。
森の中で暮らす、
親切な男性の世話になる場面もある。
けれど、そこにもドイツ兵の追手が。
ユダヤ人を匿えば、
匿った者も罪を問われる。
私には、ここが一番辛い場面だった。
自分の存在のせいで、
他人に迷惑を掛けるなんて、
人として一番嫌な事ではないか。
ユダヤ人に生まれた事は
ファニーたちのせいじゃないのに、
なんで、こんな目に遭わなければいけないんだ。
爆撃や死体の無い反戦映画。
子供たちだけの逃避行が、
心に沁みる。
評価 ★★★☆☆
こういう映画、見てしまいます!
そして、腹が立つ!
人種差別。人権問題・・・・・
日本にもあるやん!
もちろん、戦争の酷さにも腹が立ってくるのです。
でも、ファニーの頑張る姿が救いなんですね。
見たいです。
by hatumi30331 (2017-08-02 14:36)
ユダヤ人を密告する人がいて仕方のない時代
ユダヤ人を匿った人もいましたが
とっても勇気のいることでした。
戦争は人を変えてしまうんですね
子供たちが一番かわいそうです。
by きよたん (2017-08-02 22:30)
「サラの鍵」もそうですが、子供も大人と分けず
任務を遂行するナチスの冷徹さがすごく怖くて
心が締め付けられますね。
「サラの〜」はスクリーンの臨場感で
この時代の極限状態にいるかのような怖さも加わり
子供たちの気持ちを考えると涙腺崩壊しました(*´Д`*)=3。
「ファニー…」は爆撃も死体もない、
作り物じゃないセンセーショナルは
観る方もしんどいですけど
貴重な映像ですね。
by すーさん (2017-08-03 07:23)
また実話か!。
「ユダヤ人」という理由だけで。
追う側からすれば充分すぎる理由です。
安倍さんのお友達閣僚というだけで、
ひとまとめで非難されるようなもんです。
その人となりなんか見ちゃいない。
中には立派な志を持った者もいるかも知れないし、
いないかも知れないのに。
逃避行はいいのだけれど、
この物語のラストに救いはあるのだろうか?。
子どもたちの物語でバッドエンドは絶対にイヤだわ。
もう、漫画の話で申し訳ないんですけど、
「無敵超人ザンボット3」っちゅーのがあるんですけど、
主役は3人の子どもなんスけど、
本人たちの意志とは無関係に惑星間戦争に
巻きこまれていくのね。
物語が進むにつれて、段々明らかになっていく、
彼らが戦わねばならなかった宿命、必然性。
最後、子どもが次々と戦死していく。
愛犬までキャインキャイン鳴きながら
爆死すんねんで!。
ワンコ好きの多い、ソネブロでは
絶対にオススメ出来ない一作。
なので、子どもが出て来る映画は、
最後に希望がなくてはならない。
ならないっつー義務はないけれども。
by 裏・市長 (2017-08-03 20:35)
hatumi30331さん
コメントありがとうございます。
日本も、無いようで、色々な差別がありますね。
人は、自分より下がいると思う事で、
安心したいという本能があるのかもしれません。
hatumi30331さんにも、ぜひ観てほしいです。
by 青山実花 (2017-08-04 12:50)
きよたんさん
コメントありがとうございます。
自分はユダヤ人ではないのに、
罪に問われると分かっていながら、匿う・・・
並大抵の覚悟ではできませんね。
弱い私には無理かもしれません。
戦争で犠牲になるのは、いつも子供。
それでも戦争がなくならないって、
どういう事なんでしょうね・・・。
by 青山実花 (2017-08-04 12:51)
すーさんさん
コメントありがとうございます。
「サラの鍵」は、
予告で強く心惹かれましたが未見です。
すーさんさんのコメントを読ませていただき、
観なければとの思いを強くしました。
今度、借りてきます。
反戦映画って、
戦場の凄惨さを描くだけではないのですよね。
むしろ、心が描かれている分、
こういった作品はより辛いかもしれませんね。
by 青山実花 (2017-08-04 12:51)
裏・市長さん
コメントありがとうございます。
安倍晋三のお友達閣僚の中にも、
立派なかたはおりましょう。
けれど、たった1つの腐った蜜柑のせいで、
(いや、1つではないか(笑))
全員が腐っているような印象を与える。
そこに人間の思い込みと、
ある種の面白さがあるのでしょうね。
いえ、私が腐っていないかと聞かれたら、
何も言えません。
私には人様を責める資格はございませんわ。
まぁ、腐りかけの方が、
食べ物は美味しいとはいいますけれど。
おほほ。
「無敵超人ザンボット3」、
また、私の知らないタイトルですわ。
裏・市長さんたら、
一体どれほどアニメにお詳しいのか、
なのに、巷で言われるような、
アニメオタクとも、一線を画しているようで、
凄い事ですわね。
タイトルある「3」が、
わたくしは、最初、
「シリーズ3作目」を示す「3」かと思いましたわ。
「3人の子供」という意味なんですね。
子供が戦死、って、放映された当時は、
世の中も、あまり細かい事は気にしなかったのかしら。
今なら大問題になりますわね。
ハリウッドでさえ、映画の中で子供は死なせないという
お約束があるそうですから。
by 青山実花 (2017-08-04 12:52)
こんにちは。
確かに、爆撃や死体の無い反戦映画。ですね。
心に沁みました。
私は、子供たちを密告してでも助かろうとした赤ん坊連れの女性の連行シーンがかなり心にこたえてしまいました。
ところで、もうトラックバックは受け付けていらっしゃらないのでしょうか?
by ここなつ (2017-08-14 13:10)
ここなつさん
コメントありがとうございます。
お返事が遅くなってごめんなさい。
戦争を描くのに、
爆撃や死体が必須ではないという事ですね。
戦争は、人を狂気に変えてしまいますね。
二度と繰り返してはいけないと思います。
トラックバックは、
私の意志ではなく、
プロバイダーのソネットさんの方針で、
廃止になってしまったんです。
残念です。
今後も、ここなつさんのブログには
お邪魔していきたいと思います。
by 青山実花 (2017-08-23 23:37)