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「たかが世界の終わり」 [映画]

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〔2016年/カナダ〕


34歳の人気作家・ルイ(ギャスパー・ウリエル)は、
家を飛び出して以来、12年ぶりに実家に帰る。


母・マルティーヌ(ナタリー・バイ)は、
化粧をし、料理を作り、ルイの帰りを心待ちにする。
妹のシュザンヌ(レア・セドゥ)も、落ち着かない様子だ。


しかし、兄のアントワーヌ(ヴァンサン・カッセル)は、
ルイに対して、なぜか刺々しく、
さらに、母や妹にまで当たり散らす。
ルイと兄嫁のカトリーヌ(マリオン・コティヤール)は初対面だが、
彼女がアントワーヌの様子に、オロオロしているのが分かる。


ルイの帰省の目的は、
自分の命がもう長くない事を、
家族に伝えるためだった。
しかし、この雰囲気で中々言い出せない。
デザートの時に、話そう。
そう決めたルイだったが・・・。





27歳の監督・グザヴィエ・ドラン。
一部では「凄い」と言われているようだけれど、
そっかぁ、そんなに凄いのか。
私は、ドラン監督の映画を観たのは2作目だけど、
前作の「Mommy マミー」に全然共感できず、
劇場で観た映画は、極力ブログに書こうと思っているけれど、
書かなかった。


本作も、好きじゃないな。
とにかく延々と、
家族の喧嘩を見せられているだけ。
少しでもコミカルな部分があれば、
気も楽だけど、
そのような事は、まるでなく。


酷いのは、兄のヴァンサン・カッセル。
なぜあんなにイライラしているのか。
なぜあんなに突っかかるのか。
他の者たちが、穏やかにしていても、
彼の喧嘩腰で、余計な一言が、
神経を逆撫でする。
あんな風に生きていて、楽しいんだろうか。


とはいえ、
あの空気感は分かる。
人はみんながみんな、
穏やかな家庭環境で育つわけではないし。


・・・と、ここまで書いて、
ポスターをよく見たら、
この映画、カンヌ映画祭のグランプリ!?
理解できない私が変なのか?


と思い、日本の映画サイトを見てみたら、
日本人の皆様の感想も、私と似たようなものだった。
世間の評判が全てではないけれど、
ちょっとホッとする。
やっぱりおフランスの方々とは、
精神構造が違うのかしら(笑)。


ただ、邦題には心惹かれた。
「たかが世界の終わり」。
ある単語に「たかが」という言葉を乗せただけで、
面倒な事は、どうでもよくなり、
心が軽くなる。


たかが仕事。
たかが恋愛。
たかが人生。


投げやりだな、自分(笑)。
面倒くさい事は大嫌い。


久し振りにギャスパー・ウリエル君を見た。
「ハンニバル・ライジング」からもう10年か。
32歳になった今も、美しさは変わっていない。


評価 ★★★☆☆

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コメント 4

mitu

たかが〇〇、と考えてみることで
気持が楽になることって、ありますね
たかが〇〇、今日も地球は回ってる(^^♪
by mitu (2017-02-22 10:27) 

裏・市長

たかが!たかがて!、
世界が終わるんやで!?明日は来ないんやで?!、
それを「たかが」で済ませられるか?!。

それより大事ななにがあるんや?!。

でも枕言葉は大事やな。
最初の3文字でガラッと印象が変わってしまう。
やってみましょう。、

「これぞ」世界の終わり。
もう世紀末の荒廃した北斗の拳みたいな世界観やね。

「だって」世界の終わり。
希望がないね。すでにあきらめてる。

「ゲゲゲ」世界の終わり。
妖怪モノになったね。一反もめんが飛んでるね。

「おっと」世界の終わり。
危機一髪で危険を回避できたね。

・・・ちょっとキリがないんでやめますわ。
コメント欄の文字制限に引っかかるし。


せっかく劇場で鑑賞しながら、
ブログ記事にしない映画がある事に驚いた。
あの!青山実花さんでも、
感想を書こうと言う気分がノラない作品があるとは。

どんなものでもとりあえずは食ってみる、
雑食!焼肉定食の青山実花さんが、
そう感じるような映画撮るような監督なんて、
本当にプロなの?と思うね。

それほど青山実花さんは、
食わず嫌いなオンナのイメージなのだ!。

でもね、映画は銭取って見てもらう娯楽なのだから、
一見さんにも、ある程度は理解される、
共感される内容でないといけないと思うの。

「わかる人だけわかってください」。
「同じ感性の人限定ムービー」
「これがわからないヤツはバカだ」。

こんな映画を撮りたい、観たい人は
自主製作の映画同好会で内輪ウケの
小ネタばっかり仕込んだ
ショートムービー観てたらいいのだ。

たかが映画、こムズカシイばかりが映画じゃない。


by 裏・市長 (2017-02-22 21:28) 

青山実花

mituさん
コメントありがとうございます

何かにとっても悩んでいる時、
「たかが」はとても役立つ言葉ですね。
「すべては取るに足らない事。どーでもいい事」って感じで^^

by 青山実花 (2017-02-24 22:38) 

青山実花

裏・市長さん
コメントありがとうございます

世界が終わる時は、全人類が終わる時なので、
「たかが」でいいんです。
みんな一緒なら淋しくないよ♪

自分一人が死ぬとしても、この世には大きな影響はないので、
「たかが」でいいんです。


私もやってみます。

「どうせ」世界の終わり。
もうすぐ終わるんだから、やりたい放題しようぜという感じ。

「だけど」世界の終わり。
真面目に生きろと叱られた時、使えるセリフ。

「ちょっと」世界の終わり。
ドラマになったね。桃井かおりが、けだるそうに煙草ふかすね。

「やばい」世界の終わり。
え!もう終わりかよ!あれもしてない、これもしてない。焦るぜ。

ほんと、原稿用紙が終わってしまいますね。


何を仰いますか。
私のような理解力の乏しい者には、
劇場で観たって、分からない作品も多いです。

とりあえず、観てみないと分からないので、
劇場には行きますが、
2時間、ひたすらスクリーンを眺めているだけ、
なんて事もあります。
そういう時は、とてもじゃないけど、
ブログなんて書けません。
宇宙船が火星に行った話なのに、
武士がタコ食ってた、なんて書いてしまいそうです。
(理解したつもりで書いている時も、
 大差ないかもしれませんが)

確かに、お金払って、それでは勿体ないなと思いますが、
それを理解できる能力が無いのですから、
仕方ありません。

あと、めっちゃ疲れていて、
眠りに行ったのか?というような事が、数年に一度あります。
記憶に新しいのは、名画座で三島由紀夫さん原作の、
「肉体の学校」が始まって、最初の5秒から最後まで熟睡した事です。
つまらなかったわけではないんです。
最初の5秒では、面白いかつまらないか、
判断できる前なので。

by 青山実花 (2017-02-24 22:39) 

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